工学部研究紹介2016|信州大学
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情報⼯学科研究から広がる未来卒業後の未来像リアルなCGを高速に作成するための研究や、モーションキャプチャデータから強化学習と呼ばれる手法でアニメーションを作成する手法の研究なども行っている国際学会で発表し、論文賞を受賞する学生も。上図は表彰式の様子と研究内容(確率的トピックモデルを用いた文書画像認識)(DAS2009)丸⼭研究室丸山研究室では、宮尾研究室と共同で研究室を運営し、画像理解・認識・検索、3次元復元、コンピュータグラフィックスなどを中心とした研究を行っています。我々人間は、目に映った画像から、どのような色、形状、特徴を持つ物が存在しているのかを理解する高度で柔軟な能力を有しています。また、このような能力は日々の経験の中で学習によって培われてきたものであると考えられます。当研究室では、人間の持つこのような学習・認識能力をコンピュータ上で、コンピュータの特長を生かして大量のデータを対象として、実現するための手法に関する研究を行っています。丸山研究室では、例題からの学習による画像認識、画像類似度検索、画像からの3D構造復元、コンピュータグラフィックス生成手法及びその応用等に関する研究を行っています。これらは、インターネット上での画像やムービーを対象とする検索、人間-コンピュータ協調システム、2D写真ではなく3Dシーンを保存するカメラの実現など、広範な応用が考えられます。近年、同研究室の卒業生のうちの半数以上は大学院に進学しています。卒業後の就職先はソフトウエア関連企業、電機メーカなどが中心で、その他、インターネット関連企業、研究分野を活かしてゲーム開発企業に進む学生もいます。丸山稔教授三菱電機中央研究所勤務を経て、1996年より信州大学勤務。1990-1991 MIT人工知能研究所visiting scientist.研究分野は機械学習、コンピュータビジョン、コンピュータグラフィックス。⽬に映る物を理解・学習する能⼒を計算機(コンピュータ)に並列マシン:今後、ソフトウエアの効率化において重要な役割をなす。計算を行うための多数の装置を持ち、分担して計算を行う安全な検索システム:鍵をもつ正規利用者だけが、暗号化されたデータサーバにアクセスし、データを検索することができる情報⼯学科⼭本研究室研究から広がる未来卒業後の未来像山本研究室では、より安全で効率的な検索を行うための基本技術の開発を行っています。社会の情報化が進むにつれ、大量のデータが電子化され、コンピュータに保存されるようになってきています。このような大量のデータから目的のデータを探すためには、効率的な検索技術が必要です。また最近では、個人情報など他人に知られたくない情報を扱うことが多くなってきているため、このような情報を保護しながら検索する技術も重要になってきています。研究室では、効率的な検索を行うための技術、安全性に配慮した検索を行うための技術に関する研究を行っています。山本研究室では、安全で効率的な検索技術の開発に取り組んでいます。情報化社会では、電子データの量が増加する一方ですから、このような検索技術の発展は未来の情報化社会を支える重要な基盤技術となります。特に最近、個人情報の漏えいなど安全性を脅かす事件が発生しており、安全で効率的な検索技術は欠かせません。そのため、同研究室では新たな技術の開発に取り組んでいます。情報化はあらゆるところで進んでいるため、卒業生は、IT企業、電機メーカなどに留まらず幅広い分野で活躍しています。山本博章教授東北大学大学院博士課程修了後、東北大学電気通信研究所、山形大学工学部を経て1988年より信州大学工学部に勤務。2003年より現職。研究分野はアルゴリズムの開発、情報検索、情報セキュリティ。安全で効率的な検索技術を求めて49

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