工学部研究紹介2016|信州大学
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情報⼯学科戻る時間が設定でき、インターネット経由でも確認できるタッチパネルを利用した「在室表示機器」運転免許学科試験用の練習器「免トレ君」問題には動画が付いているので理解が深まる写真サイズ高さ4.35cm×幅3.6cm配置位置横15.3cm、縦2.85cmアサノ研究室研究から広がる未来卒業後の未来像アサノ研究室では、幅広い範囲で情報機器の研究開発を行っています。『役に立つ』『使いやすい』を基本方針にし、人間の仕事や生活が『楽になる』『楽しくなる』機器を目指しています。例えば、右図上の『免トレ君』は、運転免許の学科試験問題をわかりやすくするために動画を付けたものです。正解・不正解の判定も動画を使い、試験勉強をゲーム感覚でできるようにしています。また、右図下の『在室表示器』はインターネット経由でも確認できるので、部屋まで行かなくても在室しているかどうがわかります。これにより、行き違いが避けられます。アサノ研究室では、情報通信システムに関する研究も行っていて、複数の情報機器が『会話』すれば、より高度な動作ができます。将来の情報機器は、単独ではなく、『仲間』と一緒に働いてくれるようになるでしょう。その具体的な方法や、それを実現するための技術を探るために、学生が日々研究や開発をしています。卒業生は、ソフトウェア業、電気メーカー、自動車メーカー等、様々な分野の企業に就職しています。学生には、研究のみならず、社会人として必要な知識や常識も学ばせています。ASANODAVIDKEN教授旧郵政省の通信総合研究所で客員研究員を経て、1996年より現職。研究分野は情報通信システムと情報機器。役に⽴つ情報機器。あなたも使いたくなる?スプーンを叩いて飛行船をコントロール。MagicalSpoonsは、情報通信の原理や仕組みを理解するための教材。全国で約20,000人が利用情報⼯学科⾹⼭研究室研究から広がる未来卒業後の未来像香山研究室では、人工知能技術を応用した学習支援工学に関して研究しています。ヒトが有する知識の中で、特に身体知:巧みな動作・行為を可能にしている能力に着目し、芸術(歌唱や美術)やスポーツの練習を対象としたスキル学習支援環境の構築、アルゴリズム的思考法やモデリング/抽象化能力育成環境の整備、情報科学の原理を学ぶためのハンズオンでタンジブルな教材の開発などに取り組んでいます。また、音響情報・生体情報に対するデータマイニング手法・最適化アルゴリズムの開発など、ヒトが発する多様な行為・信号に対する知的な処理の実現も目指しています。“ヒトの学習活動に対する工学的な支援の実現”が香山研究室での研究活動です。ヒトは、学校での「お勉強」のみならず、習い事や資格取得、礼儀作法や育児など、様々な場面で学習を必要とします。学習時の「なぜ間違うのか。どのように間違うのか」を知識処理技術を用いて解明します。そして、教育工学の技術で、効率的かつ効果的な学習方法論を具体化します。これは経験的な暗黙知の具体化でもあります。ヒトの研究では、人間の素晴らしさや賢さと同時に、曖昧でいい加減で移り気であることも体感します。ヒトに対するモノつくりやコトつくりの場面ではこの経験が活きてきます。また、身体知研究を通して、操作デバイス開発からWebシステム開発まで、情報工学の幅広い知識が獲得できます。香山瑞恵教授電気通信大学大学院助手、専修大学助教授、信州大学准教授を経て、2014年より現職。研究分野は教育工学・人工知能。特に、スキル学習やComputationalThinking学習への工学アプローチによる支援。デジタル・ドローイング(デジタルペンを用いたドローイング)を自動解析し、アドバイスを生成[美術専門学校との連携研究]Learning Technology / Learning Science :⾝体知を、⼯学的に、科学する!47

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