理工系研究紹介2015|信州大学
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化学・材料系英(はなぶさ)研究室研究から広がる未来卒業後の未来像素材Material繊維学部英謙二教授大阪大学卒業、同大学院修了、信州大学教務員、助手、助教授を経て、1999年より現職。2002年;繊維学会賞受賞2011年;高分子学会三菱化学賞受賞2013年;日本化学会学術賞受加えるだけで固体物にゲル化剤の分⼦を設計図1ゲル化剤によるゲルの形成過程;ゲル化剤と溶媒(左)を混ぜ、加熱して溶かす(中)。それを冷やすとゲル化する(右)図2ポリシロキサン型ゲル化剤を使って試作した新しいアイシャドウ(S社提供)図3低分子ゲル化剤を利用してK社より商品化予定の口紅有機溶剤や水に加えるだけでゲル化や増粘化を惹き起こす、低分子化合物やポリマーの開発やその応用について研究しています。ゲル化剤や増粘剤として作用する化合物を構成する成分をもとに分類し、ゲルや増粘体を形成する原動力や機構を調べています。また、化粧品などへの応用を研究しています。具体的な研究テーマ;アミノ酸系オイルゲル化剤、2成分型オイルゲル化剤、環状ジペプチド誘導体のオイルゲル化剤、シクロヘキサン誘導体のオイルゲル化剤、重合官能基を有するオイルゲル化剤、ポリマー型ゲル化剤の開発、増粘剤の開発、ヒドロゲル化剤の開発、ゲル化剤・増粘剤の応用。ゲル化剤に関する研究は基礎研究として興味深いだけでなく、工業的応用(化粧品、ゲル電解質、コーティング材、表示素子、液晶ゲル、インクジェットインク、印刷用紙、皮膚外用組成物、ゾル・ゲル重合の鋳型など)でも大きな可能性を秘めています。WebofScienceで検索したゲル化剤に関する過去20年間の私たちの論文数は254です。また、平均被引用数は31.34、h-indexは51です。化学系会社、電気系会社、化粧品会社、公務員などに就職。私たちの研究室では日々、研究に没頭するため、自然に実力が身についていきます。卒業生の研究室で培ったその実力は、様々な分野の企業に好感をもって評価されています。30

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