理工系研究紹介2015|信州大学
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⼯学部電気電⼦⼯学科研究から広がる未来卒業後の未来像素材MaterialSysteminPackageのパワーデリバリでは、複数のDC-DCコンバータをパッケージ内に分散配置する必要があり、現在、パワーインダクタのパッケージ内蔵とCMOSスイッチを組み合わせたDC-DCコンバータのパッケージ集積化に取り組んでいる有機インターポーザ内蔵パワーインダクタのフェライト磁性薄膜作製法の成果で第11回国際フェライト会議(2013年4月)NewProduct&NovelTechnologyAwardを受賞した佐藤研究室佐藤敏郎教授(株)東芝総合研究所(現、研究開発センター)研究主務、半導体事業本部LSI技術部主査を経て、1996年9月信州大学工学部助教授。2005年4月より現職。研究分野は高周波磁性材料・センサ・デバイス、マイクロ電源など。パッケージレベルDCパワーグリッドによる電⼦機器の低消費電⼒化を⽬指して化学・材料系本吉⾕研究室研究から広がる未来卒業後の未来像素材Material繊維学部本吉谷二郎教授信州大学繊維学部助手、准教授を経て現職。主な研究分野として有機化学を基礎とした光化学、特に化学発光に関する研究を行っている。化学発光の謎を解き役⽴つことを考えよう様々な蛍光剤により、多彩な色で光る化学発光。発光のしくみは非常に複雑だが、その神秘に迫ろうと研究を続けている有機合成にもとづく新しい蛍光剤の開発。合成した試料に紫外線をあててみるのは実験の大きな楽しみのひとつ卒業生のうち、多くが修士課程に進学して勉学、研究を続けています。さらに博士課程に進学して工学博士になった卒業生もこれまでに何人かおります。就職は化学系が多く、メーカーなどで研究開発や製造業に携わって活躍しています。化学発光は美しく不思議な現象ですが、この「化学反応で光る」ことを利用することにより、様々な化学物質や病気の診断に関わる物質の検出などにも応用可能です。すでに特殊な物質の存在を化学発光により知ることで病気の診断にも利用されています。私達の研究室では、そのしくみを十分に理解するための基礎研究とともに、基礎研究から得た知識をもとにして微量物質の検出や病気の予防などに化学発光を役立てたいと考えております。本吉谷(もとよしや)研究室では、有機光化学に関する基礎並びに応用に向けた研究を行っています。特に化学反応によって光る現象として知られる化学発光(ケミルミネッセンス)の有機化学的研究に最も力を入れており、この分野の発展のために発光メカニズムに関する理論的研究、また特殊な金属イオンや化学物質の定性・定量分析等を目指しつつ化学発光への機能付与に取り組んでいます。また、有害物質や細菌類を検出するための有機蛍光性化合物の合成開発も研究対象にしています。世界中を飛びかう情報量が爆発的に増加し、スマホやパソコン、データセンターなど情報通信システムの消費電力量は増大の一途を辿っています。一方、東日本大震災に伴う原発事故以来、再生可能エネルギーの利用促進と共に、電力・エネルギーの有効活用(省エネ・節電)が急務となっています。電力・エネルギーの有効活用を図るには、材料・デバイス・ICTなど多様な分野の結集が必要であり、積極的に異分野連携を推進していきます。研究室では、逆境に果敢に挑む強い精神力とそれを支える体力・学力を身に付けるため、学生諸君は日夜努力しており、卒業生・修了生は大手電機メーカー、電子部品メーカー、電力、鉄道、研究機関など幅広い分野で活躍しています。先端磁気デバイス研究室では、曽根原誠准教授と共同で、磁性材料・デバイス・センサ技術をベースに電子機器の低消費電力化を目指したグリーンテクノロジーの研究開発を推進しています。例えば、複数のLSIやセンサなどの異種デバイスをパッケージに集積したSysteminPackageのパワーデリバリとして、電源回路をパッケージ内に分散配置し、これらを統合的に管理することで全体の消費電力を低減しようとするパッケージレベルDCパワーグリッドの実現を目指し、民間企業、東京工業大学、東京大学と共同で研究しています。最新情報は、http://amdl.shinshu-u.ac.jpをご覧下さい。26

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