理工系研究紹介2015|信州大学
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空洞構造体による東日本大震災の復興を提言閉鎖性水域(諏訪湖)における底泥のサンプリングと湖底地盤の強度調査および密度検層梅崎研究室⼟⽊⼯学科梅崎健夫教授九州大学工学部助手、信州大学工学部助手、助教授を経て、2014年より現職。主な研究分野は、粘土の圧密・せん断特性、閉鎖性水域の水質・底質浄化対策、天然ゼオライト用いた除染システムの提案など。⼟の⼒学から地盤環境まで。災害を防ぐ、環境を守る研究から広がる未来卒業後の未来像梅崎研究室では、豪雨による土砂災害および地すべりや地盤沈下などに対する防災・減災のために、土の強度や変形特性に関する基礎的な研究が実施されています。また、水質汚濁や悪臭が問題となっている閉鎖性水域の水質・底質浄化対策のために、室内実験や諏訪湖などにおける現地調査および実証実験も実施されています。さらに、放射性物質で汚染された地盤の除染技術の開発や環境修復に関する研究も行われています。これらは、多くの民間企業との共同研究として実施されており、また、省庁や民間団体が企画した研究プロジェクトなどにも参画しています。基礎的な土の力学的挙動の解明から地盤環境の調査や改質改善などの多岐にわたる研究が行われています。人々が生活している地域や都市部の防災・環境保全だけでなく、宇宙開発における月面基地の建設、惑星探査や海底都市の建設、海底探査などに繋がる研究が実施されています。研究室では、学生たちがこれらの実験・解析を日々行っています。市民生活をより快適で安全・安心にするための都市計画や防災対策などに携わる省庁や地方自治体、社会資本の整備などに携わる建設会社や環境調査会社、また、大学院進学を経て大学などの研究機関などへ多くの卒業生を輩出しています。環境Environmental⼯学部植⽊研究室植木達人教授北海道大学助手を経て信州大学へ。豊かな海と山に抱かれて育ち、人間の生きる原点を学ぶ。若い頃からの口癖ベスト4(学生選定)①研究室は家族だ②研究は体力だ③やる時はやる飲む時は飲む④自分の哲学を持て。専門は森林施業・経営学(写真)(写真一枚or複数枚組み合わせ)3つの森林施業法の流れと林分構造(写真一枚or複数枚組み合わせ)森林と林業と調査をともにする愉快な仲間(学生)たち合⾃然的な森林施業が豊かな森を育みタフでマイルドな地域社会を創造する森林科学科研究から広がる未来卒業後の未来像環境Environmental農学部森林は住民の命と暮らしを守り、同時に地域経済を根底から支えています。このことは森林の造成による公益的機能の向上と木質資源の利用は表裏一体であることを示しています。植木研究室では森林の造成と利用を統一する技術(森林施業法)について、森林社会学、地域経済学、歴史学を駆使し、その発展過程を解明しつつ、未来指向型の漸伐施業法、択伐施業法の確立および環境保全型森林経営の創造を目指してます。さらにこうした森林経営が地元林産業や地域産業と結合し、新産業の構築につながることを目指しています。インターナショナルな環境問題を意識しつつも、山造りや森林経営のリーダーとして、豊かな地域社会(農山村)の発展に貢献できる人材を育てています。森林・林業に係わる国家公務員や地方公務員(都道府県、市町村)、林業・林産企業、森林組合など多方面の分野で活躍しています。環境保全型森林経営の確立と実践が、森林そのものを高いレベルの生物多様性へと導き、今以上に森林機能の幅を広げることにつながるでしょう。同時に私たちが有効利用できる森林由来の資源の幅を広げ、新たな産業の創造に貢献するでしょう。良質な水の生産や木質エネルギーによる農林漁業振興、森林景観の保全と生物多様性による安全な農林業産物の獲得と商品開発、エコを売りにした観光産業の創造、子供たちの教育の場としての活用等々、豊かな地域社会が見えてきます。24

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