2014環境報告書|信州大学
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学長メッセージ 信州大学では、平成13年の工学部でのISO14001認証取得を皮切りに、大学をあげてエコキャンパスづくりに取り組んで参りました。その後平成22年には全学でのISO14001認証取得に至りましたが、この間にも環境ISO学生委員会を中心とした環境マネジメントシステムの実行や推進、そして教育面では共通教育における環境科目の必修化や環境教育海外研修の実施、経営大学院を中心とした「グリーンMOT(技術経営)教育プログラム」の導入など、持続可能な社会の構築のために力を発揮できる人材を育成すべく、環境マインドの醸成に力を入れて参りました。 さらに近年では、研究面においても環境保全に関連する事業が進展しています。本報告書でも取り上げていますが、独立行政法人科学技術振興機構社会技術研究開発センター(JST-RISTEX)による「科学技術イノベーション政策のための科学 研究開発プログラム」に採択され、本学の総合大学としての強みを活かした文理融合型の学術研究プロジェクトを進めています。このプロジェクトでは、水エネルギーの利活用という自然科学面・技術面の研究に終始するのではなく、水資源を保全・活用するための制度設計や仕組みづくりといった、いわゆる社会科学分野の研究を並行して行い、双方の研究を両輪として進めていく点が特徴です。プロジェクトを進める過程では、長野県内の自治体にも多大なるご協力をいただいており、『信州型「水」マネジメントモデルの検討』というプロジェクト名のとおり、豊かな水資源をもつ信州に根ざした取組みを今後発展させ、ひとつのモデルとして全国に発信することを目指しています。 地球規模での環境破壊、資源の枯渇、人口増加などの問題のほか、東日本大震災と福島第一原発事故によってさらにクローズアップされたエネルギー問題など、持続可能な社会の構築のために克服すべき課題は山積しています。そんな中、本学が取り組む環境マインド教育は、社会のグローバル化と相まって今後さらに重要となってくるはずです。 自然に恵まれた信州の地で、地球環境と人類文化との調和・共生の実現のため、これまで以上に力を注いでまいります。2014年9月信州大学長 山沢 清人1

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