2015工学部案内|信州大学
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 現在、私はIT技術を駆使して、消費者と農家を直接結びつけることができないか模索しています。そこで活用しているのが畑に設置した観測カメラ。その画像や農薬の使用量などを消費者がWeb上で見ることで、どこの農家から買うかを決めることができるシステムづくりに取り組んでいます。 農業や流通を変えるこの取り組みを通して、新しい次代の農業やコミュニケーションのあり方を模索していきたい。ITの視点から『食』を考える事で、もっともっと豊かな社会づくりに貢献できると私は強く信じています。ITの視点から食を考える。そこには、大きな可能性が広がっている。日本の農家のために、重労働から解放する機械をカタチにしていく。15Forming a new perspective on food. 本当にないのですか?と不思議がる人もたくさんいますが、稲や人参などの固い野菜はあっても、柔らかい野菜の収穫機械はほとんど実用化されていません。 高齢化が進む日本の農業において労力の低減は非常に大きな課題です。人の作業を機械で実現すること、それが私の研究です。 摘み取るための刃の角度を自動制御し、特殊な軌道を進行させるなどの技術開発を行い、ほうれん草に対する取り組みでは、現在、実験段階での成功にまでこぎつけています。この機械の実用化が広く日本の農家を助けることに繋がる、そう信じて、今この時も研究を進めています。Kazuki Kobayashi情報工学科 准教授小林一樹Yuichi Chida機械システム工学科 教授千田有一

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