2015工学部研究紹介|信州大学
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既に身近なところで使われている暗号みなさんも知らないうちに使っていませんか?地デジ情報⼯学科岡崎研究室研究から広がる未来卒業後の未来像岡崎研究室では暗号の研究をおこなっています。暗号はICT社会をささえるインフラの要素として重要となっています。しかし、暗号は情報理論、計算理論、あるいは数学など情報工学のさまざまな技術分野の上に成り立つ総合的な学問分野であるため、専門家以外には理解しがたい世界になっています。これからの暗号は「安全であることを誰もが納得して使える」ことを目指さないといけません。同研究室では、数理的技法を用いてコンピュータを使って暗号システムの安全性を証明するための仕組み作りを進めています。暗号はICT社会において既に必要不可欠なものであり、利用していない人は居ないと言っても過言ではありません。しかし一般ユーザのみならず、セキュリティ関連の技術者にすら暗号が正しく理解されているとは言い難いものがあります。同研究室では暗号の非専門家、例えばネットワーク技術者等、であってもシステム全体の安全性を容易に確認できるようなシステム実現を目指しています。暗号の研究のためには身に付けた情報工学の幅広い知識や理論は他の分野にも応用可能です。卒業後は応用分野を限定せずに幅広い分野で活躍する理論のわかる情報工学技術者となることが望まれます。岡崎裕之助教博士(工学)(京都工芸繊維大学)大阪電気通信大学非常勤講師、京都コンピュータ学院非常勤講師、信州大学大学院助手を経て20007年より信州大学大学院助教暗号理論の研究に従事。主に•数論アルゴリズム応用による暗号方式実装技術•形式的手法による暗号の安全性証明に取り組む。情報セキュリティの基礎理論暗号はICT社会のインフラですソフトウェア開発はプログラムだけでは多くのドキュメントを作る。それらを定量化し、現状を定量的に推測する要求文書、設計文書、プログラム等の間の関係を明確にすることにより、開発、保守効率の向上を図る情報⼯学科海尻研究室研究から広がる未来卒業後の未来像海尻研究室ではソフトウェア開発をサポートする技術の開発を行っています。ソフトウェアの普及、大規模化に伴い、ソフトウェア開発の種々の側面を計算機によってサポートする必要が高まっています。ソフトウェアは何を作りたいかという要求文書に始まり、どのように作るかという設計文書、そしてプログラムなどからなっていますが、これらが相互に関連付けられていることが保守(機能追加、修正)においては極めて重要です。また、ソフトウェアを定量的に測定し、種々の性質を予測する事も信頼性や見積もりのために重要です。この関連付けの手法や定量化の手法について、企業とも連携して研究を行っています。海尻研究室ではソフトウェア開発を如何にして工学的アプローチにより行うことが出来るかという事を主たるテーマとしています。これにより、系統だった訓練させ受ければ、誰でもソフトウェア技術者として、ソフトウェア開発が行えるような技術をめざしています。これにより皆さんがiPhoneやandroidのアプリケーションを開発したり、またfacebookのような仕組みを作り出すことが容易になります。ソフトウェア開発に関わる業種に進みますが、現在ではソフトウェアはあらゆる業種で使われています。従って優秀なソフトウェア技術者は各々の分野の専門家でもある必要があります。従って生涯学んでいることが必要になります。海尻賢二教授大学の4年生になった時からソフトウェアの研究を行っている。但し当時のソフトウェアの基盤と現在のソフトウェアの基盤では隔世の感がある。しかしベースとなっているソフトウェア技術は同じだと思っている。ソフトウェアの開発を効率化し、信頼度の⾼いアプリケーション開発をサポートする57

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