2015工学部研究紹介|信州大学
28/76

悟性のないところに情報は存在しない。情報の本質はデジタルであり、不連続である。情報の本質は数式の向こうに透けて見える写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦2.85cm学生は各自が個別の研究テーマに取り組んでいる。だからこそ仲間からの率直な意見は貴重である。親睦も深めなければ写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦8.15cm写真サイズ高さ2.65cm×幅3cm配置位置横0.5cm、縦7.42cm⻄新研究室研究から広がる未来卒業後の未来像電気電⼦⼯学科毎週の先生への定期連絡会の様子。議論が白熱して一時間以上にわたることもしばしば研究室に入ってきたばかりの後輩と一緒に先輩も交えての勉強会。おしゃべり好きな先生なのでわき道にそれることも多々・・・杉村研究室研究から広がる未来卒業後の未来像電気電⼦⼯学科いわゆる地デジ放送が始まったとき、地震の緊急信号も映像情報と一緒に送られていました。ところが映像の圧縮処理による遅延が緊急信号にも影響していることが問題になり、別系統の処理となるように改められました。緊急信号が1秒遅れるだけでも被害の拡大は甚大になるのです。情報の伝達と遅延の関係を解き明かすことができれば、緊急信号の伝達方法の改善につながるかも知れません。あるいは、もっと高画質の動画をストリーミングで楽しめるようになるかも知れません。通信、放送、情報記録などはすべて情報源から受信者へ情報が届けられる過程とみなすことができます。西新研究室では様々な情報伝送システムを数理モデルで表現し、性能の理論的な限界を探求しています。例えば、ネットワークでの動画配信などのストリーミング技術では、滑らかな再生を実現するために帯域幅とデータ圧縮のバランスを考える必要があります。実用のためのノウハウは蓄積されていますが、事象の背後にある数理は解き明かされたとは言えません。理論的限界を示すことによって今後の改善の余地を見極めることができます。研究の手段としてプログラミングを行ないますのでその技術が身に付きます。情報関係の就職には大変有利でしょう。また、揺るぎない理解に到達していることをプレゼンで示す訓練を積みますので、就職後は周囲の信頼を集めることでしょう。西新幹彦准教授電気通信大学助手を経て、2007年より現職。情報理論の研究に従事。システムエンジニアの経歴も持つ。学部の卒業研究、修士での研究程度で未来を決める必要はありません。問題をモデル化し解決できる能力があればどのような所でも活躍できます。「いろんなことに興味を持て、特に他人が目を付けないところに・・・。」杉村立夫教授企業、私立大学を経て1991年より信州大学。研究分野は誤り訂正をはじめとするディジタル情報通信の基礎理論。今後の情報社会においては、記録または伝送されたディジタルデータの信頼性が問題になってきます。一口に信頼性といっても、データが誤っていないかまたは信頼できるかという誤り訂正技術の対象や、データが他人に盗まれていないかまたは書き換えられていないかというセキュリティ・暗号化技術の対象があります。杉村研究室ではその基礎理論の展開に努めています。得られたデータに誤りが有るかどうか疑わしいのは論外です。先ずはそのような技術が必要です。そして、誰がこのデータを発信したのかというような認証技術も必要になってくるでしょう。「オレオレ詐欺」などできない個人間の暗号・認証技術が当たり前の未来となるでしょう。情報源符号化の現象を数理科学で解き明かし,理論的限界に迫るn次元空間に張る⾼信頼度空間26

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です