地域と歩む|信州大学地域戦略センター
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長野市と信大の連携で進めた「ながのブランド郷土食」プロジェクト長野市と信州大学の連携事業の中で、近年、大きな注目を集めたものが、「ながのブランド郷土食」プロジェクトだ。2007~2011年度の5年間にわたり、文部科学省の「地域再生人材創出拠点の形成」事業として採択され、科学技術振興調整費の補助を得て実施された。食を通じて地域再生を図る人材を多く輩出して、地元資源を活用した様々な食の新商品を世に送り出し、長野市のみならず長野県内の食品製造業に大きなインパクトを与えた。その5年間の軌跡と今後に焦点を当てた。5年間を経て、「ながのブランド郷土食」プロジェクトが地域の食品加工業の発展を目指していることを理解していただけたように思う。はじめの頃は「何故、工学部で食品を扱うのか?」という言葉を度々聞かれたが、それに比べれば隔世の感がある。食品も製造プロセスの面からみれば「ものづくり」そのもの。農学部などと連携しながら、工学部が食品製造に取組んだ意義は大きい。酵素技術や新素材など、独自の技術シーズも活かすことができた。1971年株式会社ロッテ職員 1974年(社)長野県食品衛生協会試験研究所研究員 1982年(社)長野県農村工業研究所研究員・役員 2008年信州大学工学部教授 2012年より現職食品加工も「ものづくり」松澤 恒友 特任教授ざわまつつねとも信州大学工学部PROFILE(文・毛賀澤明宏)プロジェクトが産み出した地域資源活用の新商品ブルーベリーアイス果汁エキスづくりに酵素技術を応用長野県特産栽培キノコを使ったキノコソース具の製造に真空調理技術を使ったおやき酵素技術を活用したブルーベリージュース伝統を活かし新たな“食”づくり五48長野市信大NOW No.75地域と歩む。

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