地域と歩む|信州大学地域戦略センター
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展示される作品のひとつ 「鞆の津」 石井 柏亭 (1882~1958)1921年 水彩、紙 39.5×54.5cm展示される作品のひとつ 「鞆の津」 石井 柏亭 (1882~1958)学外での絵画展は大修復後初、信大附属図書館所蔵絵画を安曇野市「きぼう」で展示図書貸出の連携サービスを実現信大附属図書館と安曇野市図書館の包括連携による図書の相互貸出、市教育委員会との絵画展の共同開催など、多彩な文化コラボレーションが進行中。信州大学附属図書館が所蔵する絵画の中から旧制松本高等学校時代に収集した作品19点を含む展示「日本の近代絵画展 -旧制松本高等学校絵画展-」が、平成24年4月21日から5月20日まで安曇野市豊科交流学習センター「きぼう」多目的ホールで開催される。隣の近代美術館でも同時代の絵画展が開催(平成24年4月28日から6月4日)され、キャッチフレーズ「安曇野春らんまん、絵画を楽しむ」のように春の解放感を感じる絵画展となっている。旧制松本高等学校所蔵絵画全点の学外公開は信州大学創立60周年での一般公開記念事業「よみがえる名画~旧制松本高等学校の遺産~」(会場:松本市美術館)が初めてで、学外で一堂に会す機会の少ない作品群。今回国内で多くの実績を持つ専門業者による修復を終えて初めてのお披露目を、同ホールで行うことになった。「この度の修復で鮮やかな絵の具の色合いや艶が増し、松本高等学校を飾った絵画が“蘇った”状態になっているので、是非ご覧になっていただきたい。」(信大附属図書館)藤岡亀三郎の「登山口四ツ家」は白馬駅周辺を題材にした作品であり、絵画が制作された当時を偲びご覧いただくのも良いかもしれない。安曇野市と信大附属図書館の文化コラボ信州大学附属図書館(中央図書館)と安曇野市・松本市・塩尻市の3市は、地域の学術・文化の発展を目的に、連携協定を締結し、図書館活動における『知の連携協力』を行っている。本協定の主な連携内容としては附属図書館と各市立図書館による「貸出資料の連携サービス」がある。これは、信州大学の学生・教職員が、例えば安曇野市立図書館から借りた図書を、信州大学附属図書館(中央図書館)へ返却することができる。これと同様に、安曇野市を始め、松本市・塩尻市の市民は、信州大学から借りた図書を、地元の市立図書館(中央図書館または本館)へ返却することができる。また、相互貸借の活用により図書館間で図書の貸借を行い、利用者へ提供している。(例えば、信州大学附属図書館の図書は市の図書館へ貸出を行う。)これらに加え、インターネットでの蔵書検索システムの相互リンクを結ぶことで、図書館の図書を容易に検索できるようになった。また、図書館のイベントや職員研修などを合同実施することで信州大学から教員を派遣した講演会や、図書館職員のスキルアップのための研修会等も計画していく。今回の絵画展の企画、運営を担当する安曇野市教育委員会文化課文化振興係三澤さんと、絵画展ポスター。展示会場となる豊科交流学習センター「きぼう」※農学部図書館でも伊那市と同様なサービスを行っている。●3市の市民が信州大学から図書を借りた例●各図書館保有図書の相互貸借の例市民市民例:安曇野市立図書館(中央図書館)信州大学附属図書館(中央図書館)教育学部医学部工学部農学部繊維学部信州大学附属図書館(中央図書館)地元市立図書館中央図書館・本館返送相互貸借貸出返却四36安曇野市信大NOW No.74地域と歩む。

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