2013信大USR
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に貢献するアクア・イノベーション拠点09文部科学省の「地域資源等を活用した産学連携による国際科学イノベーション拠点整備事業」に選定され、長野(工学)キャンパス内に建設予定の拠点中心建物。(完成予想図) 水は人類にとって必要不可欠なものですが、地球上の水のほとんどは海水や氷河等、 物性面や地理的な問題から人類が使用することが困難な水です。人類が利用可能な淡水源(浅地下水・河川水等)は 0.001 億 km3(全体の 0.01%)に過ぎません。 人類の生活に必要な水として、多くの国や地域で、水道水が飲用に耐える水質を保つことが要求されていますが、同時に水道水が農業用水や工業用水にも幅広く使われています。飲用水では、より安全で良質の水への欲求が強く、わずかな異臭や有害物質の混入が不安・不満の原因となります。一方で、水の使用量の9割を占める農業用水や工業用水においては、飲用水ほどの品質は必要とはなりません。このため用途に合わせた水の量と質を確保することが重要となっています。?? そこで、これらの課題を解決して、世界中の人々に安全・安心な水を十分に提供するために、信州大学等が得意とする炭素材料・繊維材料等の研究開発成果と、長野県をはじめとする我が国のモノづくり技術を駆使して、オールジャパン体制の強固な産学官連携によって、革新的な『造水・水循環システム』の研究開発から社会実装までを一貫して行う、『アクア・イノベーション拠点』を本学長野(工学)キャンパスに設置します。 拠点にはオールジャパン体制で、大学等の研究者や、企業の技術者等が常駐し、革新的な『造水・水循環システム』の実用化を目指して、ナノカーボン等の革新的材料を用いた耐久性のある水分離膜等の開発、分離膜等のモジュール化、システム化、プラント量産化、ビジネス化等を行います。革新的なカーボン技術で有用物質を分離します。革新的で多様な水循環システムを構築、社会実装を推進します。(資料提供:日立製作所)食食食食食料料料料料生生生生生生産産産産産産産産ににににに必必必必必必必要要要要な農農農農農業業業業業用用用用用用水水水水水水ののののの確確確保水に求められる質と量のバランスオールジャパパンンでで世世界界屈指指のの技技術を融合 現在、世界で取水された水は、およそ農業用水 7、工業用水 2、生活用水 1 の割合で使われており、食料生産に必要な農業用水の割合が大きくなっています。 しかし、すでに農業用水の不足等に伴う食料不足が顕在化しており、さらに、急激に世界人口が増大する中で、食料の需給逼迫と価格高騰が確実視されています。 また、我が国は食料の60%余りを輸入に頼っています。これは、海外の膨大な淡水を利用して我が国の食料を生産していることになります。海外の水の不足や汚染は、我が国の食料問題に直結するのです。海水淡水化の超低コスト化も検討します。

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