繊維学部_感性工学課程
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株式会社デンソー 基礎研究所「眠気検知システムの開発」http://www.denso.co.jp/ja/news/event/tokyomotorshow/2011/booth/pdf/drowsiness.pdf表情から心を認識する画期的システムを目指して。睡眠問題によって引き起こされた事故に対するコストはアメリカで年間約70兆円、日本で約6兆円と公表されている。睡眠不足の脳は酔っているのと同じくらい集中力・判断力を失っており、アメリカでは不眠や疲労が関係した事故が、交通事故全体の約半分を占めるという報告もあるが、未だに睡眠問題への意識は低いのが現状。飲酒運転は避けても、寝不足での運転を避ける人は少ない。そのような中、システムにより危険を回避するため、デンソー基礎研究所が信州大学繊維学部感性工学課程と共同で開発しているのが、眠気検知システムだ。運転者の顔表情を解析し、眠気の度合いを6段階で検出。運転中の顔表情の変化は、一般的な眠気指標である脳波と高い正の相関があるため、顔表情から早期段階の眠気検知が可能となっている。信州大学繊維学部感性工学課程がこの研究で担当したのは、眠気表情の顔画像からの特徴抽出とその表情を作りだす表情筋の活動パターンの特定である。信州大学繊維学部感性工学課程での研究成果に基づいた眠気検知システムはそう遠くない未来、広く様々な車体に普及するはずだ。そして、その時には、睡眠による事故から多くの人々の命を守っているに違いない。次の発展に向けた事例4▼ 眠気検知システムのメカニズム13

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