2013繊維学部研究紹介
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嶋田研究室バイオマス資源の有効利用で持続可能社会の実現を目指す木材や藻類などのバイオマスは光合成により大気中の二酸化炭素を吸収しながら成長します。そのため、バイオマス由来の燃料は使用しても大気中の二酸化炭素濃度を増加させず、カーボンニュートラルなエネルギー源として期待されています。しかし、バイオマス資源のエネルギー利用実現のためにはエネルギー変換技術の高効率化が不可欠です。当研究室では、バイオマスからの燃料製造やその燃料を用いたエネルギー変換の高効率化を目指し、実験的検討とモデル計算の両面から反応機構の詳細な解明や新規の高活性触媒の提案に取り組んでいます。再生可能エネルギーであるバイオマス資源を用いたエネルギーシステムの構築により、化石燃料などの枯渇性資源に頼らないクリーンで持続可能なエネルギー社会の構築を目指します。さらには、バイオマスからの様々な有用物質の合成手法を構築することで、現在石油資源から合成されている多くの化学製品の代替も可能となります。まずは学生の間に研究を思い切り楽しんでもらいたいです。そして化学工学や物理化学に関する十分な知識や技術を習得するとともに、いろいろな観点から物事を考えられる力を身につけ、卒業後も多様な分野で活躍してもらいたいと考えます。嶋田五百里テニュアトラック助教東京大学大学院新領域創成科学研究科を修了し、博士(環境学)を取得。日本学術振興会特別研究員(DC2)を経て、2013年4月から現職。専門は反応工学。材料化学工学課程化学・材料系研究から広がる未来卒業後の未来像バイオマス資源のエネルギー利用。様々な触媒反応が用いられており、その反応の高効率化が実用化のカギとなる。CO2気体燃料液体燃料有用物質移動用燃料燃料電池H2O2H2OH+e-触媒反応による物質変換バイオマス資源触媒反応によるエネルギー利用固定化光合成

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