2013繊維学部研究紹介
36/64

鈴木研究室先端高分子微粒子を開発。ミクロな世界の不思議を科学する鈴木研究室では、機能性高分子微粒子の開発に取り組んでおります。高分子微粒子は、塗料やインキとして、または先端材料の成分として利用が期待されている、古くて新しい素材です。その大きさは、ナノサイズですので、肉眼で観察することができないため、日常生活の中で直接目にすることはありませんが、様々な製品に利用されている汎用素材です。私たちの研究グループでは、機能性微粒子をデザインし、合成手法を新しく提案し、得られた微粒子がどういったものであるかしっかりと評価し、その上で、どのような応用が期待できるか、という流れで研究を進めています。鈴木研究室では、機能性高分子微粒子の基礎研究を中心に取り組んでいます。このような基礎研究は、直ちに実用化に至るものではないかもしれませんが、世界中のサイエンティストと討論を重ねることで、新しい学問体系を構築していけるものと考えております。肉眼では見えないナノ空間を理解し、私たちの生活を豊かなものにする材料を作製していきたいと考えております。学生達には、自分の意見をしっかりと述べ、世界に発信できることを期待しています。研究成果を一朝一夕であげることは大変困難です。サイエンスに好奇心を持てるよう、モノづくりの楽しさを学生時代に味わってもらいたいと思います。鈴木大介准教授慶應義塾大学で博士(工学)の学位を取得後、ジョージア工科大学や東京大学での研究員、信州大学国際若手研究者育成拠点助教を経て、2013年より現職。専門は、高分子化学、コロイド化学、材料化学。見た目は一見牛乳のようですが…高分子微粒子は、通常水中に分散しています肉眼では見えない微粒子も電子顕微鏡ならご覧のとおり。1粒のサイズは400ナノメートル応用化学課程化学・材料系研究から広がる未来卒業後の未来像

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です