2013繊維学部研究紹介
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不整地・軟弱地盤を移動することをテーマに目指すは、月面探査!飯塚研究室では、“月面探査ロボット”を対象として研究をしています。地球外で活動するロボットは”自律移動型”が主に用いられています。そこで、月面で自律移動できる信頼性の高いロボットを開発するために、いろいろな移動機構について提案しています。また、なぜ?どうして?軟弱地盤走行は難しいのかということを数学・物理的に解析し、その知見から新たな車輪や移動機構を開発しております。実際に本研究室で開発した車輪や移動機構は従来のロボットよりも高い走行性能を持たせることに成功しています。飯塚研究室で対象としているのは、不整地や軟弱地盤。月面はその対象の一つですが、今後は生物保護のために必要な”干潟“やレスキューのための”雪上”、農産物のための”畑や水田“についても研究分野を広げて検討していく予定。キーワードは軟弱地盤ですが、固定概念とらわれず、人の役に立つ画期的なロボット及びロボットシステム開発を行っていきます。卒業生の就職先は、プラント設計やエネルギ関連の会社。研究と就職先は別のもの、別の考え方でいいと思いますが、”どんなことがしたいのか?自分に問いて“と学生たちに指導しているそうです。飯塚浩二郎准教授株式会社セイコーエプソン、中央大学、信州大学国際若手研究者育成拠点助教を経て2013年より現職。研究分野は、宇宙ロボティクス、機械設計やスポーツ工学。月惑星探査ロボット用の車輪は、金属系の材料で作られています。そのような車輪が軟弱地盤で走行すると、砂中に埋まってしまいますこれは、砂中に沈下せずに移動できるロボット。接している面を平面にし、ピンを地中深くに挿入し自重を支持させている写真サイズ高さ2.65cm×幅3cm配置位置横0.5cm、縦7.42cm機能機械学課程機械・ロボット工学系研究から広がる未来飯塚研究室卒業後の未来像鈴木研究室自らの意思で動き、考え、作業する。そんな『自律ロボット』の実現を目指す!自然界の生物は、誰に命令されることもなく自らの意思に基づいて行動することができます。そのように外部からの指示なしで行動できる様を「自律」といい、現在、そんな振る舞いをすることができる「自律ロボット」が世界中で注目を集めています。鈴木研究室では、制御工学・ロボティクスの観点から、自らの意思で動き、考え、そして作業をすることができる自律ロボットの実現を目指して研究を進めています。様々な小型空中ロボット、地上ロボットを開発し、運動制御システム、外部環境の認識システム、ロボット同士の協調行動制御システムの構築などを通して、ロボットが自律性を獲得するために重要な要素とは何かを追求しています。もし、自ら状況を判断し行動することができる自律ロボットが実現されれば、防災・レスキュー活動をはじめとして、危険地帯や極限環境下などでの作業を人間の代わりに行うことが可能となり、安全・安心社会を実現するための第1歩になると考えます。また、空中ロボットや地上ロボットといった複数種類のロボットがコラボレーションをすることによって、地球上に存在するどのような地形・環境下でも作業を行うことができる自律ロボットシステムも夢ではありません。ロボットを開発するためには、機械工学だけでなく、電気・電子回路、制御工学、プログラミングといった様々な知識が必要になります.自律ロボット開発を通してそれらの知識をまんべんなく学ぶことで、卒業後はどの分野でも即戦力となり得るエンジニアになることができると考えます。鈴木智テニュアトラック助教千葉大学博士後期課程修了後、同大学研究員を経て、2009年より現職。自律無人ヘリコプタをはじめとした自律ロボットの研究に従事。主な研究分野は制御工学、ロボティクス、制御応用等。鈴木研究室で開発した空中ロボットの1つである自律小型無人ヘリコプタ。自律制御技術によって人の操縦なしで飛行可能サイズW7.5cm×H4.35cm配置位置横11cm、縦2.5cm機能機械学課程機械・ロボット学系研究から広がる未来卒業後の未来像第1目標は空中ロボットと地上ロボットのコラボレーションロボットの制御に用いるデバイスは全て独自に製作

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