2013繊維学部研究紹介
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高寺研究室感性工学課程繊維・感性工学系研究から広がる未来卒業後の未来像和田研究室「デザイン」、それは新たな実践科学~【論理X感性】が拓く未来~デザインにおいては、理論化された知識や方法(形式知)と、伝承しにくい目利力や創造の瞬間の力(暗黙の知識)の双方を、開発・マネジメントに活かしていかなければなりません。開発研究を通じ、言わばこの【論理×感性】を探求し続けています。デザイン開発歴:世界初のMini-Discプレーヤーを初め、生活用品から医療機器、そしてアドバンスデザインまで。デザインと言うモノ作りの統合化の過程の中から、商品開発だけでなく、システムや技術や研究の開発場面においても、新たな視点、提案が現実に行われてきています。デザインを新たな実践科学と捉えなおし、未来へ向けて様々な試みが発信されてゆく、そのような実験の場、或いは魅力開発の場として、希望が実りに生まれ変わって行くと考えています。技術開発であれ、素材研究であれ、また商品開発であれ、自らプランニングが行え、プロデュースを実行するような、プランナー、エンジニア、デザイナーと言ったカテゴリーを超えた存在になれるよう希望しています。和田功教授パイオニア(株)デザイン室勤務、ソニー(株)デザインセンター勤務、ワダデザイン・代表を経て、2012年10月より現職。主な研究分野は、プロダクトデザイン、商品計画における開発・研究。「見えないモノを、見えるようにする」を実践した「見えない音を見えるカタチでコントロールする」という新機軸の作法がそのまま商品として具現化した、遠隔地の相互会話・会議システムです。ヤマハ(株)PJP-25URアシタ・プロジェクト:明日生まれてくる子ども達が、いつか使っているだろう道具や環境、仕組みを提案してゆくプロジェクトを、学生と共に取り組んでいます。モーションキャプチャ(人間の動作を計測して記録する)の装置を用いて、人間が衣服を着装する動作の計測を行っている乾研究室ひとりひとりに合った、使いやすく、心地よい、ものづくりのためにわたしたちは様々なものに囲まれて暮らしています。これらのものはほんとうにわたしたちに合っていて使いやすく快適なものでしょうかひとりひとりのためにものをつくろうとすると、時間や手間がかかってしまうために、どうしても高価なものになってしまいます。そこで、研究室では人手によるひとりひとりのためのものづくりに、情報技術をとり入れることによって、設計や試作の手間を大幅に軽減し、効率を飛躍的に向上させることを目標としています。従来このような手法が取り入れられてこなかった、衣服など柔軟物を材料とした製品を対象としています。未来の服作りは...まず自分の体の形を測りますが、自宅で簡単に計測するとこができます。次に自分の体の形を土台にして、仮想的に衣服の設計・試作を行います。通常は専門家に依頼しますが、練習すれば自分で作ることも不可能ではありません。また、自分がそれを着た状態を見ることができます。出来映えに満足できれば、設計されたデータを工場に送ります。しばらくすると自分だけの、自分にぴったりの服が送られてきます。感性工学課程では幅広い知識と深く考える力を身につけ、このような力をさまざまな業種で発揮しています。研究室からは公務員などの例もありますが、主にメーカーやIT企業を中心に活躍しています。乾滋教授繊維高分子材料研究所、物質工学工業技術研究所、産業技術総合研究所主任研究員を経て2002年より信州大学繊維学部へ。主な研究分野は情報技術の繊維分野への応用。感性工学課程繊維・感性工学系研究から広がる未来卒業後の未来像人間が衣服を着装する動作を計算によりシミュレーションするたて糸よこ糸から実際に織機で布を織ることを仮想的に再現

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