agriculture2012
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応用生命科学専攻Graduate School 応用生命科学専攻は、生命現象の分子レベルでの解明、生物機能の探索と利用、生物資源の開発や創製などの広い範囲にわたって、主として有機化学・生化学・分子生物学・育種学・遺伝学関連の手法を用いた研究を展開しています。これらの研究を通して、生命科学および食品科学を発展させ,社会に貢献しようとしています。本専攻では,次の4分野にわたって講義等が開講され,より高度かつ専門的な知識と技術の習得を目指します。●生物制御化学分野 食品安全・分析化学特論,生物有機化学特論,生物制御化学特別演習及び特別実験実習●生物機能化学分野 応用微生物学特論,分子生物・遺伝子工学特論,生物機能化学特別演習及び特別実験実習●生物資源開発学分野 動物資源開発学特論,菌類資源開発学特論,生物資源開発学特別演習及び特別実験実習●生物資源化学分野 食品化学特論,食品生化学特論,生物資源化学特別演習及び特別実験実習生物制御化学分野食品評価研究室では、主に食品とその原材料を汚染するカビ毒について、標準化も見据えた分析法の開発、毒素の動態の解明に関する研究を通じて、より安全な食品の供給を目指しています。生物資源化学分野食品化学研究室では、培養細胞を用いて抗酸化、抗癌、抗肥満に関する研究を行っています。種々の食品由来成分の高度利用及び高機能化のための分子設計を試みています。私たちは、キノコの優良品種を選抜するために分子レベルでの解析を行っています。写真は野生シイタケのミトコンドリアDNAの制限酵素切断パターン、図はその結果に基づいた系統樹です。日本産のもの(J)と外国産のもの(T,B,P,N)とでは遺伝的に大きく異なることがわかります。上の写真はアルツハイマーの原因物質と考えられているアミロイドβの線維化モデル(左)と電子顕微鏡写真(右)です。アミロイド線維の沈着によって引き起こされる疾病(アミロイドーシス)が社会問題化しています。私たちは、どのような天然食素材が認知症予防効果を示すかを明らかにしてきており、天然中にはないものを分子モデリングする研究に取りかかっています。作物栽培には光エネルギーが不可欠です。私たちは、「植物の生長や形態形成に及ぼす光質作用の研究」や「植物が合成する機能性栄養成分の量を光シグナルにより制御する研究」を行っています。写真は、発光ダイオードのそれぞれ青色、緑色、赤色光の下で育てた「そばカイワレ」です。環境負荷の小さい生物農薬としてBacillus thuringiensis(BT)が注目されています。BT菌がどのようにして殺虫力を獲得し進化してきたのかを明らかにし新規微生物殺虫剤を開発するために、巨大プラスミドDNAの構造と遺伝子機能の解析に取り組んでいます。16大学院の講義等科目

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