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トピックス詳細

国際医学研究推進学教室 田中直樹教授らの研究グループによる、信州伊那⾚松でできた酸性活性炭による抗肥満効果に関する研究論文が、Frontiers in Nutrition誌に掲載されました

2022.07.25

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 食生活の欧米化から、肥満者の割合が世界中で増えています。肥満は糖尿病や脂肪肝、脂質異常症といった様々な病気につながる危険因子であるため、肥満の予防は喫緊の課題です。
 信州では昔から炭焼きが盛んで、その技術を活用して作られる活性炭は脱臭や水質浄化に用いられています。また、食用活性炭は尿毒素を腸の中で吸い取り、便として排泄させることが知られています。
 信州大学大学院総合医理工学研究科 国際医学研究推進学教室 田中直樹教授と、株式会社伊那炭化研究所(長野県上伊那郡箕輪町)、炭プラスラボ株式会社(神奈川県横浜市)の研究チームは、活性炭が食事中の余分な脂肪も吸い取ってくれるのではないかと考え、研究に取り組んできました。その結果、信州伊那谷の特産物ともいえる赤松から生成した活性炭をさらに加工した酸性活性炭が、高脂肪食によるマウスの体重増加、インスリン抵抗性を予防することを明らかにしました。食生活に酸性活性炭をうまく取り入れることによって、近年増加している肥満や脂肪肝、糖尿病の予防ができる可能性があることを意味します。
このたび、この研究成果が科学誌Frontiers in Nutritionに2022年5月12日付で掲載されました。

【論文タイトルと著者】
タイトル:Acidic Activated Charcoal Prevents Obesity and Insulin Resistance in High-Fat Diet-Fed Mice.

著者:Zhang X, Diao P, Yokoyama H, Inoue Y, Tanabe K, Wang X, Hayashi C, Yokoyama T, Zhang Z, Hu X, Nakajima T, Kimura T, Nakayama J, Nakamuta M, Tanaka N.

掲載誌:Frontiers in Nutrition 2022 May 12;9:852767.
doi: 10.3389/fnut.2022.852767. eCollection 2022. PMID: 35634388

プレスリリース(PDF 193KB)

EurekAlert!
https://www.eurekalert.org/news-releases/958925