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村山 司さん(2005年3月修了)

行政にこそイノベーションを
17年度修了(第1期生) 大町市役所 村山司

私たちは今、時代の大きな折り返し点に立っています。 今日、私たちを取り巻く環境は、日常生活の広域化・多様化によって急激な変化を遂げ、第二次世界大戦直後の半世紀前に決められた現在のさまざまな行政の仕組みや、年金や国民健康保険などの社会制度も次々に破綻の危機に瀕しています。 それは、人口が増え続け、経済が拡大再生産を続けていくことを前提につくられてきた諸制度が、現実の社会との間に大きな歪みを生んでいるからです。 2005年をピークに日本の人口は減少を始めました。また、日本経済は10年以上も停滞を続けています。戦後一貫して日本国民の多くが抱いていた『右肩上がりの経済』=「働けば必ず豊かになる」という考えは、すでに幻想でしかなくなりました。私たちはすでに『右肩下がりの時代』の中にいるのです。

私は、ここ数年、合併協議を中心とした行政改革を推進する立場の行政職員として、この『右肩下がりの時代』に地方都市はどのように対峙すべきか、思い悩んでいました。そんな時に、信州大学の経営大学院「イノベーション・マネジメント」に出逢ったのです。 最近の市町村長選挙をはじめ、議会議員の立候補者がこぞって掲げる「民間の経営感覚」とは、どのようなものなのか、「自分のまちを経営学の視点から分析してみよう」。そんな思いで2年間勉強をさせていただきました。

授業では、専任の教授陣のほか各界を代表する一流の講師陣による講義には無駄がなく、時流を捉えた数々の問題提議にも大変興味をそそられました。また、社会人としてそれぞれの分野で経験を積まれている先輩方や同年代の皆さん、年下の皆さんとの討論も「目からうろこが落ちる」ことが多く、日頃、自分が過ごしている世界の小ささや狭さを思い知らされる毎日で、平日、仕事を終えてから3時間の講義は今思えば楽しいことばかり。往復2時間の通学も苦にならないものでした。 社会人として難しいと思えたのは、講義以外にいかに勉強の時間を作るか、でしたが、働いて25年目を迎え、仕事に対する倦怠感を抱いていた自分には、自分自身をイノベーションしていくのに丁度良いきっかけであったと思います。

さて、現在、行政は本当に行き詰まっています。組織、技術、市場の壁を打ち破っていくイノベーションが最も必要なのは、まさに行政の現場です。今こそ、管理・統制というガバナンスの意識から脱却して、住民本位の行政という原点に立ち戻る必用があります。 大学院で学んだ状況分析のツールと改革のための手法を、行政改革とこれからの行政運営に生かしていきたいと思っています。

 


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