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基礎系 : 医学系専攻(博士課程)

免疫制御学 

免疫制御学

免疫制御学


研究室の紹介

疾病に対する予防、治療に向けた免疫学
臓器拒絶反応などの発症機序の理解を深めるために、遺伝子改変マウスを用いて疾病の発症機序と免疫応答との関連性を探究している。アレルギーやがんなどの疾病の発症に対する診断、予防、治療への応用を目指すべき研究と教育を行っている。

研究内容の紹介

子宮平滑筋肉腫は、リスクファクターが明らかとされておらず、既存の化学療法や放射線療法に対して抵抗性を示す予後不良の難治性腫瘍である。国内外での 40歳以上の成人女性の約40%に発症する子宮平滑筋腫は良性腫瘍であるが、子宮平滑筋肉腫との判別が極めて難しい。つまり、MRIやPET-CT等の画 像診断では、子宮平滑筋肉腫は子宮平滑筋腫と区別しにくく、通常、手術より摘出された組織を顕微鏡下による病理診断により確定判断を行う。しかしながら、 現行の確定診断である病理診断を行うには熟練を要し、必ずしも確実に鑑別出来ない場合もある。したがって、手術後の病理検査より子宮平滑筋肉腫と判明する ことは珍しくない。これまで、子宮平滑筋腫と子宮平滑筋肉腫の鑑別マーカーが、同定されておらず、上記疾患の鑑別は病理医の判断に委ねられている。

私達の研究グループは、LMP2欠損マウスのメスで、生後6ヵ月以降になると子宮平滑筋肉腫が自然発症し、生後12ヵ月までの罹患率は、全LMP2欠損マ ウスのメスの約37%にまでおよぶことを確認した。さらに、私達の研究グループは、提携先医療機関との共同研究によりLMP2の子宮平滑筋肉腫に対するバ イオマーカーとしての有効性と信頼性を検討している。特に、抗LMP2抗体を用いた免疫組織化学染色法により簡便に子宮平滑筋腫と子宮平滑筋肉腫の鑑別可 能である点は婦人科腫瘍の鑑別診断において革新的である。 

第41回市村賞「貢献賞」受賞、平成21年度医学科顕彰「特別賞」受賞
題目:LMP2の子宮平滑筋肉腫の鑑別マーカーと診断基準の確立 (信州大学産学官連携プロジェクト)
堀内晶子、佐野健司、小林幸弘、小西郁生、林琢磨
移植免疫感染症学用画像

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研究テーマ

  • 01.LMP2の発現を着眼点とした、ヒト子宮平滑筋肉腫の発症機序および血行性転移機構の分子生物学的解析。
  • 02.ヒト子宮平滑筋肉腫の女性ホルモン非依存的な増殖機構の分子生物学及び組織学的解析。
  • 03.海外に拠点を置く大手総合試薬・診断メーカーと共同で婦人科腫瘍の鑑別診断(確定診断としての免疫組織化学染色での病理診断)のシステムの開発。特に、現在、術前診断の可能性について検討を行っている。
    (独立行政法人 科学技術振興機構(JST):産学連携・技術移転事業:研究題目:LMP2を用いた子宮平滑筋肉腫の検出)。

提携先の医療機関

信州大学医学部産科婦人科講座、信州大学医学部付属病院臨床検査部、
国立がんセンター研究所病理部、兵庫県立がんセンター研究部、
京都大学医学部産科婦人科講座、東北大学医学部産科婦人科講座、
慶應義塾大学医学部産科婦人科講座

参考WEBサイト

バイオマーカー・トピックス(ニューズレター)(No25.2008年8月28日)
http://www.sciric.com/bio-marker/30a430aa30de30fc30ab30fc30fb30c830c330af30b9-16
株式会社サイリック社

女性情報ポータルサイト:子宮の悪性腫瘍見分ける物質 : 信大大学院林准教授らチーム発見 : 簡便な診断や早期治療期待 (登録番号7200800849):
http://winet.nwec.jp/opac/books-query?mode=2&code;=11128150
国立女性教育会館 女性教育情報センター 文献情報データーベース

がん/遺伝子発現の有無で子宮筋腫と肉腫の判別。診断マーカー開発。
(最新医療情報:技術)Last-modified: 2008-09-17 (水) 10:29:09 (14d):
http://www.new-medical.jp/cancer.html
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参考文献

  • 01.Hayashi T, Kobayashi Y, Horiuchi A, Hiraoka N, Kanai Y, Aburatani H, Konishi I, and Sano K.: Molecular Mechanisms of Uterine Leiomyosarcomas: Involvement of defective LMP2 activation. J. Medical Hypotheses and Research 2008; 4:11-20.
  • 02.Hayashi T, Shimamura Y. Saegusa K, Horiuchi A, Hiraoka N, Kanai Y, Aburatani H, Konishi I, and Sano K.: Uterine Leiomyosarcomas tumorgenesis: Involvement of Defect in LMP2 expression. Gene Regulation and Systems Biol. 2008; 2: 297-305.
  • 03.Hayashi T, Kobayashi Y, Horiuchi A, Hiraoka N, Kanai Y, Aburatani, H, Konishi I, and Sano K. : Interferon-γ and cancer immunoediting: Insights from tumorgenesis of uterine leiomyosarcoma. Current Res.Immunol. 2007; 7: 23-46.
  • 04.Hayashi T, Kobayashi Y, Kohsaka S, and Sano K.: The mutation in ATP-binding region of JAK1, identified in human uterine leiomyosarcomas, results in defective interferon-γ inducibility of TAP1 and LMP2. Oncogene. 2006; 25: 4016-4026.
  • 05.Hayashi T, and Faustman D.: Development of spontaneous uterine tumors in low molecular mass polypeptide-2 knockout mice. Cancer Res., 62: 24-27, 2002.

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