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髙橋 史樹

講座:化学コース
職名:助教
略歴:
2005年 信州大学理学部化学科 卒業 2007年 信州大学大学院 物質基礎科学 修士課程修了 2010年 信州大学大学院 物質創成科学 博士課程修了 博士(工学) その後大学外に勤務 2015年 信州大学先鋭領域融合研究群環境・エネルギー材料科学研究所 助教
キーワード:薬物分析
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新しい分析方法は、新しい分析領域へ

現在の研究テーマ:微量薬毒物分析のための新規濃縮分離・検出技術の開発に関する研究

近年,分析機器の飛躍的な性能の向上に伴って、機器分析を用いた超高感度の薬物・毒物の検出が可能になっています。血液や尿などの生体試料からの薬物の分析や河川・湖沼水等の環境試料からの農薬の分析などが臨床・法科学等の分野で実際に行われています。この優れた機器分析を利用して、更なる応用面の多様化のための、新しい分析対象物の探索を進めており、理論的な考察と共に応用分野への適用を試みています。 ① 目的物質の高感度分析に向けた、新しい濃縮(前処理)方法の検討 機器分析の性能の向上の一つとして、検出できる「濃度」の改良があげられます。濃度が低いものでも検出できるようになれば、今まで測定することが難しかった対象物の分析もできるようになります。例えば、生体だったら毛髪などが、最近では薬物分析などに用いられるようになり、その分析結果が活用されています。本研究室では、その感度のさらなる向上と、迅速な分析結果を得るための試料の前処理方法の開発を試みています。主に工業製品の分析に対して行われていた高周波加熱抽出と呼ばれる方法を、現在、生体試料に展開して、迅速・高感度の薬物分析法の開発を行っています。 ② 目的物質の迅速・簡便な分析に向けた、新しい検出技術の創成 分析の対象物は様々(身の回りにあるすべてのもの)です。中には、分析するために研究室などに移動している際に分解してしまったり、移動自体が難しい試料に直面する場面に直面することもあります。そのような時は研究室などでの分析の前に、試料を採取する段階で必要な検査を行う必要がでてくることもあります。本研究室では、各種の現場でも分析できるような方法の開発も行っています。現在、超音波を利用した現場でも目的の対象物を効率よく分離する方法の開発と共に、比較的小型化が可能な電気化学分析を用いた、現場での分析可能な薬物・農薬分析法の開発を試みています。

高校生へのメッセージ:大きな「おもちゃ部屋」

私は地元の出身です。幸か不幸か、信州大学で恩師・先輩・同期生・後輩の皆とともに楽しませていただいて、博士号を取得した際には、長い期間を長野で学ばせてもらったものだと、感慨深いところでした。そう感じていた中で、さらに大学で職に就いたということは、恩師に度々教えて戴いた「縁」の大切さを改めて実感するとともに、その不思議さを感じています。 さて、実際の大学の研究室に配属した学生時代、講座には電気化学アナライザを初め、コンパクトなものでは蛍光・吸光分光器、比較的大型のものではNMRや電子顕微鏡などの分析機器が鎮座しておりました。ほとんど全てが本の中、写真の中の世界のものであり、内心では"何だここは?"と少々腰が引けたのを覚えています。しかし、恩師をはじめ、諸先輩方に、時に厳しくも、真剣な指導を戴いて実際に触っていると、教科書の中のものであった分析機器がいつの間にか不思議と「おもちゃ」に思えてきました。そうなると、この「おもちゃ」で遊ぼうということになり、今の生活に繋がっていると思います。私の場合は、「おもちゃ」は分析機器ですが、どんな人にも「おもちゃ」はあると思います。何事も、先ずはチャレンジしてやってみると、だんだんと面白くなって、「おもちゃ」を見つけ出すことがほとんどです。毎日、勉強も遊びも「やってみて」、充実した生活をお楽しみください。