数理科学への誘い

信州大学の先生たちから数学の魅力または、
数理科学への道にすすむきっかけをお聞きしました。

境 圭一

印象に残っている定理や理論などを教えてください

微分積分学の基本定理
\[
\int_a^bf'(t)dt=f(b)-f(a)
\]
は,勉強していくとだんだん重要さがわかってきた定理の一つです.この定理は,ある種の積分は区間$[a,b]$の端での値で決まる,ということを述べています.私の専門であるトポロジー(幾何学の一分野)でも,「図形の重要な性質は特殊な点の近くに集約される」ということがしばしば起こり,多くの場合に,その根底にあるのは微分積分学の基本定理です.

数理の道に進むきっかけは?

昔から算数や数学は好きでした.高校までの通常の授業で扱う内容や,本で読んだ少し高級な数学など一つ一つを面白いと感じるうちに,いつの間にか数理の道に進むことを決めていたと思います.入門的な啓蒙書(ブルーバックスなど)は,研究の雰囲気を知る助けになったと思います.

どのような性質をもった定理や理論に、数学的な「美」を感じますか?

私は幾何学を専攻しているので,視覚的に理解できるような理論は綺麗だと感じます.もともと幾何学の理論でなくても,幾何学的な意味づけができるようなものは,奥の深さを感じます.

数学科 幾何学分野 境 圭一 Link

理学部クエスト 埋め込みの諸相
職名 准教授
略歴 '07 東京大学大学院数理科学研究科博士課程修了(数理科学)
'10 日本学術振興会特別研究員(信州大学理学部)
'11 信州大学理学部助教
'16 信州大学学術研究院准教授
現在に至る
ホームページ http://math.shinshu-u.ac.jp/~ksakai/index_j.html