新入生合同ゼミナール

ゼミの目的

信州大学医学部には、医師を目指す「医学科」、看護師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士などを目指す「保健学科」のふたつがあり、これまでは専攻ごとに学ぶことがほとんどでした。現場に出てから初めてほかの専門職と接するため、相互理解が不十分なことで生じる問題も数多くありました。平成16年度に立ち上がったこのゼミでは、入学して間もない医学部の1年生が、「より良い医療のあり方について」というテーマのもと、実際の現場で欠かせない"チーム医療の重要性"を学んでいきます。

ゼミが目指す3つのこと

TEAM
APPROACH

チームアプローチ

グループごとに自分たちで問題を提起し、自らの力で調べ解決策を提案します。専門の領域だけでなく、垣根を越えた医療の問題点を学ぶことで、お互いの専門性を理解し、将来、円滑なチームアプローチを展開することができます。

COMMUNICATION
SKILLS

コミュニケーションスキル

自分が調べたことを持ち寄り、それを題材に皆でディスカッションして、発表資料をまとめ上げていきます。それにより、お互いの意見を尊重するコミュニケーションスキルを身につけることができます。

COMMUNICATIVE
COMPETENCE

伝達力

自由に発想してディスカッションする場をつくることで、学生たちの持つ、「自ら学び、発言し、モノを作っていく」能力を引き出していきます。今後、各自が自分の意見をわかりやすく相手に伝えられることで、より正確な情報の共有が可能となります。

カリキュラムの流れ

医学部の1年生は、4月から7月にかけて計14回、新入生合同ゼミナールに参加します。ゼミでは、自分が感じた疑問点を整理し、それに関連する情報を集めて内容を吟味。自分なりにまとめたものをわかりやすく他者に伝えていきます。この過程を通じて、「能動学習」「問題基盤型学習」の進め方のポイントを学んでいきます。

合同授業(第4回~5回)

医学部の各学科の学習内容や卒業後の進路、臨床現場における業務内容などを紹介。そこで、将来一緒に働く医療職の業務内容や、チーム医療の重要性を理解していきます。自分が興味を持った「より良い医学のあり方」に関するテーマについての自己学習資料を準備します。

グループワーク1(第6回~8回)

医学部の各学科の学習内容や卒業後の進路、臨床現場における業務内容などを紹介。そこで、将来一緒に働く医療職の業務内容や、チーム医療の重要性を理解していきます。自分が興味を持った「より良い医学のあり方」に関するテーマについての自己学習資料を準備します。

グループワーク2(第9回~11回)

全体発表会に向け、グループテーマの構成要素について話し合い、項目を決定します。各項目2~3人づつに分かれ資料作りに取りかかります。完成した項目別の作業ファイルを統合して、全体討論会用資料(パワーポイントファイル)を作成。その後、発表原稿の作成と発表時の役割分担を決めていきます。

全体発表会(第12回~14回)

各グループが作成したテーマについて、資料をもとに学生一人ひとりが発表していきます。発表後、ベストプレゼンテーション賞の表彰や、学生へのアンケート調査などを行います。

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【教育紹介】医学部新入生合同ゼミナール

信州大学では、医学部の新入生を対象に、医学科と保健学科の専攻を超えてチーム医療について学ぶ合同ゼミナールを、平成16年度から設けています。特色ある合同ゼミナールについてご紹介します。(制作:株式会社テレビ松本ケーブルビジョン)