ベンチャー育成に熱意

  日本IBM最高顧問を務め、経済界を代表する国際派の一人。構造改革の必要性を訴え続け、医療、教育、環境、エネルギー分野などの規制改革を強く求める。社会保障制度改革や道路公団改革、郵政民営化問題などでも積極的な発言を続けてきた。

  慶大工学部出身で技術に明るく、30代半ばまではシステムエンジニアを務めた。1993年、最年少役員のまま40代で日本IBM社長に就くと、パソコンの登場で業績不振だった同社の再建に力をふるった。

  国際的な経験も豊富。米カリフォルニア大大学院修士課程を修了し、米IBM本社では会長補佐を務めた。アジア・オセアニアの19カ国を統括するIBMアジア・パシフィックのプレジデントを務めた経歴も。欧米に限らず、アジアにも多彩な人脈を持つ。

  代表幹事の就任時には「新事業創造立国」を旗印に掲げ、ベンチャー企業の育成にも力を入れる。 「中国もインドも起業が活発だが、日本は起業しにくい。雇用を生む新産業を作り出すのが大事。ベンチャーが育つ日本にしたい」

  趣味は園芸。明るく飾らない人柄で、好きな言葉は「自由闊達(かったつ)」。1944年生まれ。


今回の講演の主催者である 子どもの心身共に健康な成長を願う親の会 代表 野見山(のみやま)ナオミさんは、高校生の娘さんをもつ一人のお母さん。普段は、松本市を中心に、子どもたちを取り巻く環境の改善のため、日々頑張っています。
そんな野見山さんに、今回のご講演に至るまでの経過をお話していただきました。

なぜ、私が、日本 IBM の北城様をお招きしたかったかと言いますと、
2005年5月28日の日本経済新聞の「今こそ教育改革のチャンス 学生自らの課題設定型に移行を」という
タイトルが 目に飛び込んできて、北城様の温厚なお顔と、“目先のスキルの習得には限界がある。
「学ぶ姿勢を学ぶ」ことが大切”という言葉に引き付けられました。

その記事の内容を読むと、 日本の若者と日本の未来を憂慮して、自らが精力的に中学・高校に
赴いて仕事について語っていらっしゃる・・・ということでした。身の回りの小さな世界が全てだと
思ってしまいがちな子どもたちに、是非、北城様のお話を聞いてほしいと思って、駄目でもともと、
勇気を出して、日本 IBM にお電話をして、広報部に繋いで頂きました。

新聞記事を読んだこと、是非松本にも来て頂きたい・・という内容のお願いをしましたところ、
快く承諾して頂いたのですが、まだまだ、こちらに受け皿になれるだけのものがなく、その時は
断念しました。
                                                                    野見山ナオミさん
けれど、私たちの会の活動も3年目に入り、松本青年会議所の皆様をはじめ、応援して下さる方々が
増えて参りましたので、今年ならお呼びできる、グローバルな視点で世の中を見ていらっしゃる北城様のお話を、私も聞かせて頂きたいし、多くの子どもたちに聞いてほしいと強く思いまして、また勇気を出して日本 IBM にお電話を差し上げ、私どもの今までの活動内容や想いを秘書の方に文書で伝えさせて頂きましたところ、

最高顧問補佐の方より、快諾のお返事と「講演料はもちろん、交通費の心配もしないでください」という、本当に温かいお言葉を頂きました。 北城さまのお人柄から滲み出てくる言葉や想いを、是非、直接子どもたちはじめ多くの方々に聞いて頂き、
何かを感じて頂きたいと思っています。よろしくお願いいたします。

北城さんの本のご紹介

    Amazon.co.jpに掲載されている読者の感想文より抜粋

日本IBMの会長である著者は、経済同友会代表幹事に就任して活動するうちに、日本の将来を担う子どもたちにもっとしっかりしてもらいたい、と感じるようになりました。そのために「子どもたちに直接語りかけよう」と、経営者として多忙な中、この3年で中学校を約30校訪問して講演しました。本書は、その講演内容をまとめた本です。

エリートじゃないから上の目は気にしない、遅い出世で仕事に対する心構えを学んだ、という著者ですが、 成功者である著者が、一生懸命に仕事をし、結果を出し、経営者まで上り詰めた成功談を素直に語っている姿勢に好感が持てました。同じ著名人でも、謙遜しているふりをしながら、その実、自分の自慢話をタラタラと書いている人もいることを考えると、貴重な本だと感じます。

自らの経験を語った後は、経営とは何をすることなのか、これからの会社はどうあるべきか、これからの教育は
どうあるべきか、これからの君たちはどう生きるべきか、と次々と難しいテーマで語りかけます。
自分が中学生の頃にこういう人と出会っていたら、もう少し社会を見る目が養われていただろうな、と思うと、
少し悔しい気もします。

自らの仕事の体験を通して、働くことの喜び・厳しさ・経営者とは、など、著者の体験と理念が凝縮されています。
活字も大きく、やさしい言葉を使っていますが、中学3年生に聞かせておくにはもったいない内容です。
大人も、ぜひ読みましょう。

講演は当初、若者を対象としておりましたが、北城さんのお話を一度聞いてみたい方なら、
どなたでもお申し込みできます。 またとないこの御講演に、今すぐお申し込みください!
子ども達の未来を考える教育関係者・青年会議所・経営者・会社員の皆さん、大歓迎です。