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診療科案内
  • 消化器外科(肝・胆・膵)主として肝・胆・膵疾患の外科治療を行っております。
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  • 小児外科主として小児ヘルニア、先天性疾患の外科治療を行っております。
  • ヘルニア外来そけいヘルニアなどの外科治療を行っております。

膵癌膵癌

膵癌

はじめに

膵癌は、膵臓という後腹膜臓器に発生する癌です。
膵癌は増加傾向にあり、2009年の全癌死亡数では男性で5位、女性で4位であり、年間、約2万7千人の患者さんが膵癌で死亡しています。

原因

膵癌のリスクファクター(膵癌の発生した患者さんに共通する特徴)として、以下の様な項目との因果関係が推測されています。
喫煙、大量飲酒、糖尿病、肥満、慢性膵炎、膵管内乳頭粘液性腫瘍の存在、膵癌の家族歴(遺伝性膵癌)など。

症状

膵癌は一般に早期発見の困難な癌として知られています。これは膵癌に起因する身体症状の発現が、癌の進展を生じた場合に認められることが多いからです。
具体的に、以下の様な症状が認められます。
腹痛、背部痛、黄疸症状の発生、体重減少、糖尿病の発生や増悪など。
膵癌診療ガイドライン2013年度版においては、上記の様な症状が認められた場合は、膵癌を疑い検査を受けることが推奨されています。

このように、膵癌は発見された段階で既に症状が進行している場合があり、最終的に外科的切除が可能な方の割合(切除率)は、約30〜40%に留まるとされています。

検査

膵癌を疑った場合、血液検査や、CTやMRIといった画像検査を行う必要があります。 これらの検査で膵癌の疑いが強くなった場合は内視鏡検査(超音波内視鏡検査、逆行性膵胆管造影検査)、FDG-PET検査などを行い、その診断を確定します。

治療方法

a. 手術療法
膵癌に対する外科手術術式は、膵癌の局在によって術式が異なります。
膵頭部癌
十二指腸に近い膵頭部に癌ができた場合は、膵頭十二指腸切除術が選択されます。
膵体尾部癌
脾臓に近い膵体尾部に癌ができた場合は、膵体尾部切除術(脾臓を一緒に合併切除することが多い)を行います。尚、所属リンパ節郭清は必須となりますが、大動脈周囲にリンパ節転移がある場合や肝臓に転移がみられる場合などは手術の適応にはなりません。
膵癌は、日本膵癌取り扱い規約に基づきステージI、II、III、IVa、IVbの5段階に分類されていますが、手術症例の5年生存率は全体で10%前後とされています。

膵癌手術の中でも、最も頻度の高い術式は膵頭十二指腸切除術です。この術式を行った後の一番怖い合併症は、膵-空腸吻合部がうまくつながらないために発生する縫合不全です。当科では、膵-空腸吻合部の縫合不全防止のために、その吻合方法として、膵管-空腸粘膜吻合術を積極的に行っています。また世界に先がけて二期的膵-空腸吻合術、二期的膵管-空腸粘膜吻合術などの新しい術式を実施してきており、常により安全で精度の高い手術を目指しています。

近年、膵癌の切除率を向上させるための術前治療の有用性に関する報告がなされており、我々も個々の患者さんの状態に応じてその必要性を判断しております。

手術療法の治療成績
当科における、膵癌切除症例186例(膵頭部癌 123例、膵体尾部癌 63例)に対する術後5年生存率は11.4%(膵頭部癌 9.7%、膵体尾部癌 17.2%)です(平均観察期間 2.3年)。

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b. 術後再発を抑制するための、補助化学療法
膵癌術後の主な補助療法では、大規模な前向き試験において、手術単独群に比べ化学療法群は予後良好とする報告が多くみられます。
膵癌の化学療法としてはTS-1、gemcitabine(ジェムザール)が一般的に使用されています。2013年の膵癌診療ガイドラインの改定に際し、前者(TS-1)の使用が推奨されています。実際の使用においては個々の患者さんの状態に配慮し適切な薬剤を選択しています。

c. 手術以外の治療
膵癌の進行や他臓器転移に伴い、手術療法が適応できない患者さんに対しては、抗癌剤を用いた化学療法を行っています。他臓器転移がなく病変が膵周辺に限局している場合には、放射線治療の併用も施行しています。

近年、膵癌に対する非手術治療(化学・放射線療法)は顕著な進歩が見られ、複数の様々な手法が確立されています。治療副作用の観点から広く適応できるわけではありませんが、我々は個々の患者さんの状態に応じ、これらの最新の治療も積極的に採用しています。

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