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診療科案内
  • 消化器外科(肝・胆・膵)主として肝・胆・膵疾患の外科治療を行っております。
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  • 移植外科肝移植医療を行っております。
  • 小児外科主として小児ヘルニア、先天性疾患の外科治療を行っております。
  • ヘルニア外来そけいヘルニアなどの外科治療を行っております。

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肝移植適応について

保険適応疾患

1. 脳死肝臓移植術

  • 先天性胆道閉鎖症
  • 進行性肝内胆汁うっ滞症(原発性胆汁性肝硬変と原発性硬化性胆管炎を含む)
  • アラジール症候群
  • バッドキアリー症候群
  • 先天性代謝性肝疾患(家族性アミロイドポリニューロパチーを含む)
  • 多発性嚢胞肝、カロリー病
  • 肝硬変(非代償期)
  • 劇症肝炎(ウイルス性、自己免疫性、薬剤性、成因不明を含む)
  • 肝細胞癌(肝硬変に合併したもので、遠隔転移と血管侵襲を認めないもので、肝内に径5cm以下1個、又は径3cm以下3個以内が存在する場合に限ります。

2. 生体肝臓移植術

  • 先天性胆道閉鎖症
  • 進行性肝内胆汁うっ滞症(原発性胆汁性肝硬変と原発性硬化性胆管炎を含む)
  • アラジール症候群
  • バッドキアリー症候群
  • 先天性代謝性肝疾患(家族性アミロイドポリニューロパチーを含む)
  • 多発性嚢胞肝、カロリー病
  • 肝硬変(非代償期)
  • 劇症肝炎(ウイルス性、自己免疫性、薬剤性、成因不明を含む)
  • 肝癌(転移性のものを除き非代償期肝硬変に合併するもので、遠隔転移と血管浸襲を認めないもので、肝内に径5cm以下1個、又は径3cm以下3個以内が存在する場合に限ります。)

肝癌の個数・大きさの測定について

  1. 肝癌の長径及び個数については、病理結果ではなく当該移植実施日から1月以内の術前画像を基に判定します。

  2. 術前画像において肝癌と判定される結節性病変は、単純CTで撮影した画像において低吸収域として描出され、造影CTで撮影した画像の動脈相において高吸収域として、門脈相において低吸収域として描出されるものをいい、これを典型的な肝癌と判定します。なお、非典型的な肝癌の場合は、最新の科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドライン作成に関する研究班「肝癌診療ガイドライン」に基づき肝癌と診断された場合に限ります。また、造影アレルギーがあり、造影CTが実施できない場合は、MRIで代用します。

  3. 当該移植前に肝癌に対する治療を行った症例に関しては、当該治療を終了した日から3月以上経過後の移植前1月以内の術前画像を基に判定するものとします。なお、完全壊死に陥っている結節は、肝癌の個数には含めません。

生体肝移植では、ミラノ基準を超えた肝細胞癌など、保険適応外疾患でも自費診療で治療を行うことが可能な場合があります。詳細は当科に直接ご相談ください。


生体ドナーの条件

生体肝移植ドナーの条件(信州大学)

  1. 自発的な意志(強制でない)
  2. 年齢20歳から60歳(条件によって65歳まで)
  3. 血液型は患者に一致、または適合
  4. 患者との関係は配偶者か4親等以内の血族(姻族は倫理委員会で検討)

  5. 四親等内の血族、配偶者


    ※数字は親等数


  6. 心、肺、腎機能が耐術可能。
  7. 感染症、癌(既往も含め)がない。
  8. 肝機能が正常で脂肪肝は軽度。
  9. 肝臓の血管、胆管に、切除手術をする上での異常がない。
  10. 切除予定の肝臓容積が患者に必要な量(30%以上)がある。切除後に残る肝臓容積が提供者の肝臓全体の35%以上ある。

  11. CT volumetry

    CT volumetry
    A 尾状葉付左葉グラフト(青)
    B 左葉グラフト(赤)
    C 外側区域グラフト(黄)



  12. 白血球の型であるHLAが拒絶反応を起こす型でない。

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紹介方法

肝移植について当科へ患者さんをご紹介いただく際には、まず、移植コーディネーターにご一報ください。
続いて、各医療機関の診療情報提供書へご記入のうえ、移植医療センターまでFAXをお願いします。
お問い合わせはこちら

ご紹介いただいた後、外来初診の日程を調節します。
初診外来にて肝移植の詳細について患者さん及び家族に説明します。改めて肝移植希望があれば、検査を開始します。
患者さんの状態が芳しくなく、受診が難しい症例では、往診に伺うことも可能です。

患者さんが移植外来を受診される際に、血液検査や画像検査(DICOM Dataでご提供いただければありがたく存じます)等の資料を併せて持参いただくようお願いいたします。

肝移植適応を判断するにあたり必要な検査の一覧は下記リンクにある通りです。
肝移植は禁忌事項も多く、最終的な判断に至るまでは様々な検査が必要になります。
検査は当科と連絡をとりながら紹介元の医療機関で行うこともできますし、信州大学医学部附属病院で行うことも可能です。

レシピエント術前検査一覧
生体ドナー検査一覧

脳死肝移植のための登録を希望される患者さんについては、脳死肝移植適応評価申請用紙を作成し、脳死肝移植適応評価委員会に提出します。
貴院にて患者さんの検査を行われる場合は、必要事項を検査し、こちらから送付する用紙に記入いただいてFAX頂きたく存じます。
行うことが困難な検査(HLA検査など)は、当院で行うことも可能です。詳細はコーディネーターにお尋ねください。

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レシピエント術前検査について

検査内容の大部分は、全身麻酔下の手術の術前検査項目です。
これ以外に、移植の禁忌の有無を検索する目的にて内視鏡検査、各種画像検査、血清学的感染症検査、培養検査が必要です。

レシピエント術前検査一覧


レシピエント術前検査

  1. 一般:血圧、体温、脈拍、身長、体重

  2. 血液学的検査:RBC、WBC、Plt、Ht、Hb、Ret、血液像、HbA1c

  3. 血液生化学的検査:TP、Alb、T.Bil、D.Bil、UA、T.Chol、TG、LDH、GOT、GPT、ALP、γ-GTP、Amy、ChE、 ZTT、TTT、CK、BUN、Cr、Na、K、Cl、Ca、P、Mg、 Fe、BS、CRP、NH3、T-Ba、フェリチン、IgG、IgM、IgE、アミノ酸分画、AFP、PIVKA-II、CEA、CA19-9

  4. 出血・凝固能:出血時間、PT、APTT、フィブリノゲン、ATIII、TAT、PIC、FDP-DD

  5. 血液型:血液型(ABO型、Rh型)、不規則抗体、抗血小板抗体

  6. 尿、便検査:一日尿量、尿沈査、尿生化学(電解質、UN、Cr、 NAG、β2MG )、1日尿糖(DM傾向時)、24CCr、シスタチンC、便潜血反応

  7. 特殊検査(病態に応じて):セルロプラスミン、血中/尿中Cu(ウイルソン病)、α1-アンチトリプシン(欠損症)抗ミクロソーム抗体(自己免疫性肝炎)、抗ds-DNA抗体(自己免疫性肝炎)、M2抗体(PBC)、抗平滑筋抗体(PSC, AIH)脳波(意識障害時)、血清蛋白電気泳動、CMV アンチゲネミア(劇症肝不全,発熱患者、ステロイド使用者、血漿交換施行患者)

  8. 心機能:呼吸機能検査:ECG、呼吸機能、血液 ガス(動脈)、心エコー

  9. 細菌培養検査:喀痰、鼻腔、咽頭、尿、便の培養、血液(38℃以上発熱時)

  10. ウイルス抗体価検査:STS、HBsAg、HBsAb、HBcAb、HBeAg、HBeAb、HCV-Ab、HIV、HTLV、CMV-IgG、HSV-IgG、VZV-IgG、EBV-DNA定量(小児)、HBV-DNA(TMA法)、HCV-RNA (TMA法、HCV患者)、HAAb、EBV (抗VCA IgG、抗EBNA)、エンドトキシン、β-D-グルカン

  11. 移植免疫関連検査:HLADNAタイピング (A、B、C、DR)、リンパ球クロスマッチ(予約検査)

  12. 画像診断:胸・腹部単純XP、US(門脈系の順逆行性、肝静脈、胆管、肝内腫瘤などの副病変、腹水、脾腫の有無、肝静脈・下大静脈径)Doppler US(門脈血流は求肝性か遠肝か、血栓の有無など)、胸部CT(劇症肝炎例、長期血漿交換施行例、術前ステロイド投与例、抗生剤長期投与例、肝癌併存例、全身状態不良例で必須。その他必要時)、腹部CT(肝のvolume、腹水、肝内腫瘤などの副病変、脾腫)、頭部CT/MRI(HCC合併例及び劇症肝炎などの意識障害時)、腹部MRI(MRCP)、上部消化管内視鏡検査(食道静脈瘤、胃静脈瘤、出血性胃炎の有無.F2以上のまたはred color sign 陽性の静脈瘤があり1ヶ月以上の時間があれば硬化療法)、下部消化管内視鏡検査(40歳以上は必須。便潜血が免疫法で陽性なら必須)、PET (必要時)、骨シンチ(HCC)

  13. 他科紹介:精神科、歯科(全例)、循環器内科(小児は小児科,成人は循環器内科)、泌尿器科(男性、FAP患者)、婦人科(女性)、乳腺外科(女性)、甲状腺(必要時)、眼科(FAP症例)

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生体ドナー検査について

生体ドナー検査一覧


  1. 一般:血圧、体温、体重、身長、ECG、呼吸機能、血液ガス

  2. 血液学的検査:RBC、WBC、Plt、Ht、Hb、網状赤血球数、血液像

  3. 血液生化学的検査:TP、Alb、T.Bil、D.Bil、UA、T.Chol、TG、 LDH、GOT、GPT(GOT<GPTの時は異常値と考えて原因の検索に努める)、ALP、γ-GTP、ChE、ZTT、TTT、Na、 K、Cl、 Ca、P、 血清鉄、Cu、BUN、Cr、UA、BS、CRP、IgG、IgM、IgA、HbA1c,AFP、CEA、CA19-9

  4. 出血・凝固能:出血時間、PT、APTT、フィブリノゲン、ATIII、HPT, FDP-DD

  5. 血液型(ABO型、Rh型)、不規則抗体

  6. ウイルス抗体価検査 :Wa-R定性、HBsAg、HBsAb、HBcAb、HBeAg、HBeAb、HCV-Ab、HIV、HTLV(院内)、CMV -IgG、HSV-IgG、VZV-IgGbr、HBV-DNA PCR 定性(ドナーがB型肝炎既往者の時)、HA-Ab,EBV (抗VCA IgG、抗EBNA)

  7. 尿、便検査:一日尿量、尿沈査、24CCr,便潜血反応

  8. 細菌検査:鼻腔、便、尿培養

  9. 移植免疫関連検査:HLA DNAタイピング(A、B、C、DR)、リンパ球クロスマッチ

  10. 画像診断:胸・腹部XP、US(肝腫瘤などの病変検索、肝静脈の分岐形態)、腹部CT(plain+enhanced、Volumetry;S2+S3、S2+S3+S4、S1+S2+S3+S4、全肝の容積、脈管再構築)
    MRCP、MRCPがpoor studyの際にはDIC-CT、MRIによる脂肪沈着の評価(脂肪肝が疑われる際)

  11. 上部消化管内視鏡

  12. 精神科受診

  13. その他、必要に応じた癌スクリーニング検査:40歳以上のドナーは、下部消化管内視鏡、婦人科検診、循環器:40歳以上、または心電図異常がある場合循環器内科に紹介:心エコー、トレッドミルなど

  14. 肝生検:脂肪肝・肝炎などの異常が疑われる場合。

  15. 手術前貯血(当院輸血部で行います)

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術後Follow-upについて

レシピエント

ご紹介頂いた患者さんに移植が行われ、無事退院された後には、ご紹介頂いた先生方と信大病院とで連携しながら患者さんを引き続き診療していく事になります。
信大病院に近い患者さんの場合には、信大病院が主体になるかもしれませんが、遠方の方の場合には、ご紹介頂いた先生方にお手数をお掛けする事になります。退院直後には週に一度の診察になります。
その後落ち着いていれば、徐々に受診回数を減らす事が可能です。免疫抑制療法についてはご相談申し上げながら行っていく事になります。また、ご不明な点等は、365日電話等で御受け致します。


免疫抑制剤減量プロトコール


ドナー

ご紹介頂いた患者さんのドナーについては、移植施設が生涯にわたりfollow-upする義務を負っています。
実際には御多忙等の事情から、なかなか来院頂けませんが、年に一度の信大病院受診にご協力頂ければと思います。月・水・木・金にドナー外来を行っています。


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劇症肝炎について

劇症肝炎の発生数はこのところ減少しているとの報告がありますが、一旦発症すると、集中的治療にも関わらず、内科的治療のみでは比較的予後が良好な急性型であっても40%前後、亜急性型では20から30%の予後とされています。
一方、生体肝移植の成績は肝移植研究会の全国集計報告によれば、2009年までの急性肝不全の移植例579例で5年生存率69.8%とされており、当科では1992年に世界に先駆けて劇症肝炎に対する生体肝移植に成功して以降これまでに劇症肝炎に対して25回の生体肝移植と1回の脳死肝移植を施行しており、症例数は少ないものの、5年生存率は84.6%と全国集計の急性肝不全例に対する生体肝移植の5年生存率69.8%と比べて良好で、最長生存例は移植後20年を超えています。

劇症肝炎に対する生体肝移植では、一般的にご紹介から移植の実施までの期間が短期間であり、最短の例では当院入院から24時間以内の移植実施例もありました。いざ移植が必要と判断された場合に、早期に移植を行う為には、患者さんおよびドナー候補の検討が予めある程度行われている必要があります。
移植の可能性があるならば、是非早期から患者さん及びご家族にその可能性をお話し頂きますよう御願い致します。その上で、こちらにご一報頂ければ、移植手術中等の特殊な場合を除いて、24時間以内にこちらから出向いて、移植に関する説明を申し上げる事も可能です。
他疾患と同様に、劇症肝炎例でも、ご紹介頂いたにもかかわらず肺炎等の感染症、脳ヘルニア、ドナーの適格性の問題で移植ができないことがありますので、ご承知おきください。

劇症肝炎例に対する脳死肝移植では、以下の基準を満たすと登録が可能であり、最優先でドナーが回ってくる事になります。2010年から改正脳死移植法が施行され、劇症肝炎症例に対する脳死肝移植が増加しています。

脳症出現時に次の5項目のうち2項目を満たす場合は死亡と予測して肝移植の登録を行います。

  1. 年齢:≧45才
  2. 初発症状から脳症発現までの日数:≧11日(すなわち亜急性型)
  3. プロトロンビン時間:<10%
  4. 血清総ビリルビン濃度:≧18.0 mg/dL
  5. 直接/総ビリルビン比:≦0.67

ご不明な点は何なりとご連絡ください。

ヘリコプター搬送

劇症肝炎では搬送中の脳症進行が問題となるため、ヘリコプター搬送を行っています。



患者搬送について

当院では最近、生体肝移植の準備を進めつつ内科的治療を行い、移植をせずに救命し得た劇症肝炎症例が増えています。
内科的治療でどうしようもなくなってから紹介を受け、移植の準備を始めたが間に合わなかった症例をこれまで数多く経験してきましたが、たとえ結果的に移植が必要でない可能性があっても、早めにご紹介いただくことで、肝移植治療をバックアップとしながらぎりぎりまで内科的治療を続けることが可能となります。
劇症肝炎の患者さんを担当され、肝移植を考慮された際には、是非早めにご一報いただきたく存じます。


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問い合わせ・連絡先

信州大学移植外科では常時患者さんの紹介を受け付けています。
信州大学は生体肝移植、脳死肝移植いずれにも対応可能な移植施設です。
ご紹介いただければ、初診外来にて肝移植の詳細について患者さん及び家族に説明します。
患者さんの状態が芳しくなく、受診が難しい症例では、往診に伺うことも可能です。まずは移植医療センターコーディネーターまでご相談ください。
劇症肝炎など緊急を要する症例ではこちらを参照ください。

問い合わせ・連絡先
信州大学医学部附属病院
クリニカルコーディネーター
後藤 美香
宗像 正樹 Eメール:transplant@shinshu-u.ac.jp
移植医療センターTEL:0263-37-2930  FAX:0263-37-3351
移植外科外来TEL:0263-37-2781

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