信州大学医学部歯科口腔外科レジデント勉強会

Copyright
Department of Dentistry and Oral Surgery, Shinshu University School of Medicine


               歯槽骨整形術        1998.1.6 降旗

1 適応症

 @抜歯後の歯槽骨吸収不全

  抜歯後 歯槽骨頂に鋭利な骨縁、骨の膨隆を残して治癒した場合

  歯が1本孤立して残存していた場合

 A義歯床に接する歯槽堤部分が異常に突出した状態にある場合

  歯槽突起 下顎隆起 口蓋隆起 上顎結節が異常に突出 外骨症の存在

 B即時義歯を装着

  抜歯後顎堤が平坦になるのが待てない時

 C上下顎に間隙をつくる必要性があるとき

  義歯床を挿入するスペースがない場合歯槽頂部を削除する

2 器械 器具

 骨メス(NO15) 骨膜剥離子 骨鉗子 骨ノミ(丸、平) 木槌 骨バー 

 骨ヤスリ(丸、平) 歯肉ハサミ 縫合用セット

3 術式

 @術野の消毒 局麻

 A粘膜切開

   

 B粘膜剥離

 C骨削除

   

 D粘膜縫合

   

 附:前歯部の抜歯の際の歯槽骨整形

   

4 注意点

 切開時

  @歯槽頂部歯肉に歯槽堤と平行骨面と直角に加える。

  A手術野が十分に得られる長さの切開を加え骨に達するまで加える。

  B側方切開を両端が台形になるように加える。臼歯部では近心側のみでもよい。視野がとれるため。

 削除時

  骨バー 骨鉗子 骨ノミ 等何を使用しても良いが骨ヤスリでさらに骨面を平坦にし

  削除した小骨片を手術野に残さない。

 縫合時

  余った歯肉骨膜弁は適宜削除して縫合してもよい。

 

5 後処置

 @術後の注意は抜歯等外来手術に準じる。

 A適当な抗生剤 消炎鎮痛剤の投与 口腔内の保清

 B抜糸は術後一週間後

 

              〈参考文献〉

                  図説 口腔外科手術学 上巻 (医歯薬出版株式会社)

                  スタンダード歯科小手術 (デンタルダイヤモンド社)



歯科口腔外科の勉強会・症例検討のページに戻る

Copyright

Department of Dentistry and Oral Surgery, Shinshu University School of Medicine