教室の研究状況
信州大学医学部歯科口腔外科

学会報告

第43回(社)日本口腔外科学会総会

当科における悪性腫瘍症例の臨床統計的検討
     
小池剛史、小林啓一、茅野めぐみ、栗田 浩、倉科憲治、田中廣一

 1982年1月から1997年12月末までの過去16年間に当科を受診し、入院加療を行った顎口腔領域悪性腫瘍の一次症例195例を対象とし臨床統計学的に検討を行った。

 

5年累積生存率は、全症例で70.8%、扁平上皮癌69.8%、唾液腺癌では100%と良好な結果が得られた。


扁平上皮癌病期分類別では下図の如くStageの進行に一致して生存率が低下する傾向が認められた。

セラミックスによる骨誘導について
       倉科憲治、小林啓一、栗田 浩、大塚明子、平野昌弘

 3種類のHAセラミックス多孔体をウサギ背部筋肉内に移植し、骨形成について検討した。
1)ウサギ筋肉内にHA、セラタイト、CHA多孔体を3か月間埋入し、CHA埋入群のみに骨組織の形成を認めた。
2)本実験に用いた3種類のセラミックスにおける骨形成能の比較では、CHAが他の2種類のセラミックスよりも高いと考えられた。その理由については今後の検討課題である。


CHA埋入群のCMR像;気孔壁に沿って骨組織の形成を認める。


CHA埋入群の非脱灰研磨標本による組織像;気孔内にわずかながら骨組織の形成を認める(トルイジンブルー染色)。

ウサギ咬筋におけるセロトニンの微小循環および組織内温度に対する効果
       栗田 浩、冨永和宏、Sigvard Kopp

  局所に投与したセロトニンの骨格筋微小循環および組織温に及ぼす影響について検討した。
 [結果]10-9mol/Lの投与により有意な血液循環の低下と組織温の低下が見られた。
 [結論]セロトニンの筋組織内の投与により、筋の微小循環しいては組織温が低下することが示唆された。


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Department of Dentistry and Oral Sirgery, Shinshu Univbersity School of Medicine