当科における睡眠時無呼吸症候群の治療について
中塚厚史、楠 公孝、安藤美佳子、宮原貴彦、室伏貴子、栗田 浩、倉科憲治
われわれは2000年4月より当院呼吸器内科と連携して閉塞型睡眠時無呼吸症候群(以下OSAS)の患者の治療を行って来ている。当科では、下顎を前方に誘導しオトガイ舌筋の呼吸性筋活動を増大させ、吸息時の気道内陰圧による舌の引き込みを補償する口腔内装置(Sleep Splint:以下SS)を用いOSASの治療を行っている。今回、われわれが実際に行っている治療を紹介し、その効果について報告する。
対象は、OSASの診断のもとに当科を受診した64名の内、無呼吸低呼吸指数(以下AHI)が20以上40未満の中等度症例24名、AHIが40以上の重症例12名である。その治療効果は、中等度症例ではSS装着によるAHIの改善率の中央値は49.1%、重症例では67.6%であった。
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