2012.02.03
2月22日(水) 第48回フレッシュキャンパスセミナー:ジャン・ジオノの『丘』の独創性
(今回は機構創設5周年記念第10回セミナー並びに山本省教授退職記念セミナーとして開催します。)
ジャン・ジオノ(Jean Giono、1895-1970)が生涯を過ごしたマノスクの周辺には丘また丘が連なっている。
丘の上に築かれている集落も多い。
ジオノが最初に発表した作品『丘』は、そうした丘のあいだにある小さな集落の物語である。平和だった村
に異変が訪れる。幼い娘が得体の知れない病にとりつかれ、村にひとつしかない泉が涸れ、大規模な山火
事が発生する。村人たちは、周囲の丘が自分たちに敵意を持っているのではないかという妄想を膨らませて
いく。その丘を扇動しているのはいったい何ものであろうか? 瀕死の床についている村の長老ジャネの不可
解な言動が住民たちの不安感をかきたてる。
『丘』は斬新で詩的な自然描写を満載しており、読者に人間と自然の関わりを否応なく考えさせる作品であ
る。物語の原動力のひとつは1909年にプロヴァンス地方を襲った地震であり、もうひとつは老人のうわごとの
ような呪詛の言葉がひきおこす住民たちの妄想の高まりである。
動く自然と老人の妄言に翻弄される住民たちの暮らしぶりの描写を検討することによって、ジオノの小説世
界の一端に触れてみたい。
【講師】
山本 省(やまもと さとる)(全学教育機構 初修外国語教育部門 教授)
略歴:1977年京都大学大学院博士課程中退。1977年信州大学教養部助手。同講師、助教授を経て、
1995年信州大学農学部助教授。同教授を経て、2007年信州大学全学教育機構教授。
専門分野:フランス文学
所属学会:Association des amis de Jean Giono、京都大学フランス語学フランス文学会
主要著書:『ジャン・ジオノ紀行』、『南仏プロヴァンスと信州の文学と自然』
主要訳書:ジオノ『喜びは永遠に残る』、『世界の歌』、『木を植えた男』、『丘』
【日時】
平成24年2月22日(水)18:00~19:30 (お話と質疑応答)
【場所】
信州大学 全学教育機構(SGE)大会議室 (南校舎2階最奥)
松本キャンパス北側(美須々ケ丘高校南側と東側)に市営有料駐車場あり
聴講自由 (定員60名。無料。申し込み不要)
【主催・企画運営】
信州大学全学教育機構(SGE)フレッシュキャンパスセミナー運営委員会
【問い合わせ先】
同 上
委員長・松岡(俊)、副委員長・高野 0263-37-2285、3067 (直通)
学内内線7136、7342
(※090-1866-4898[松岡携帯])
こちらからポスターをご覧いただけます。(PDF)









