研究室の日常風景。一人ひとりが本や論文の内容を勉強し、セミナーの準備をする。
セミナーの様子。勉強した内容をセミナーで発表する。指導教員からいろいろなことを学ぶ。
量子とは物質の最小単位のことです。量子の例として電子や光子などが挙げられます。量子の世界はものすごく小さな世界なので、われわれが直感的に考える物理現象とは異なる現象が多く現れます。量子情報理論では、量子の世界に起こる不思議な現象を利用した、今よりずっと性能の良いコンピュータや、盗聴不可能な通信などが研究されています。
量子情報理論を研究するためには、数学の理論である作用素論を学ぶことが必要不可欠です。同研究室では実験機材などは使わず、数学の理論を日夜研究しています。
量子情報理論で研究されているテーマの一つに量子テレポーテーションがあります。二つの量子の片方の量子になにか作用を与えると、もう片方の量子に影響が表れるとき、二つの量子には量子もつれがあるといいます。この量子もつれを利用すれば、盗聴不可能な通信である量子テレポーテーションを行うことが可能です。量子テレポーテーションはすでに実験が成功しており、今後のさらなる発展が期待されています。
同研究室の卒業生の進路は様々です。機械・電機関連会社から公務員まで幅広い業種に就職しています。同研究室では、論理的な思考力や問題解決能力を伸ばすことを目標にしており、どのような分野でも活躍できる人材を育てています。