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必要なものだけをいかに分離するか "膜"の可能性を探る

着色した廃液から着色成分除去を目的として行った膜分離実験の装置図と実験結果。膜ろ過により着色廃液からほぼ透明な液体を回収。

中空状高分子膜の断面写真。膜の厚さや大きさを変化させた中空糸膜が作製できる。

清野研究室では、高分子材料の一つである高分子膜に関する研究を行っています。多様な高分子膜を作製し、それらを利用した様々な膜プロセスに取り組んでいます。例えば、有用な成分を含んだ混合液があったとすると、有用な成分だけを取り出すことができれば、その成分を再利用することができます。また、取りだした成分が、環境に悪影響を与える物質であれば、環境保全にもつながります。
具体的には、有機溶媒を含む廃液からの有機溶媒のみの回収や排液中に含まれる有用成分の回収などの膜プロセスに関する研究を行っています。各種膜センサーの開発にも取り組んでいます。

研究から広がる未来

環境保全の重要性は言うまでもなく、資源の少ない日本においては、いかに資源を有効に活用するかが大きな課題です。膜分離プロセスは、これらの課題を解決できる手段の一つです。清野研究室で取り組んでいる様々な膜プロセスを複合的に組み合わせることにより、様々な物質を感知し、必要な物質を分離し、それを回収し、再利用システムの構築が可能となります。

卒業後の未来像

学部卒業生のうち、多くが修士課程に進学し、研究活動や勉学を継続しています。その後は、研究内容を生かして膜分離の事業を行う企業や高分子材料関係の企業に就職する学生が多数です。

水環境・土木工学科 清野 竜太郎 准教授 (兼:物質工学科) Link

信州大学助手、助教授を経て、2007年より現職。
専門は、高分子化学、高分子材料。特に、高分子膜の合成、高分子膜輸送現象の解析、高分子膜分離プロセス。

【私の学問へのきっかけ】
子供のころから、身のまわりにあるものや身のまわりで普通に起こる事象に不思議を感じたり興味を持ったりしていました。雪はなぜ白いのか、ガラスはなぜ透明なのか・・・。高校に入って様々な化学の実験を体験しました。中でも、単純な操作ながら、アルカリ金属を水に入れた際の激しい化学反応が最も印象に残っています。反応の一つが、最もありふれた物質の一つである水だったのもその一因でした。今も様々な現象に興味を持って研究を進めています。

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