油と水の混合(乳化)、微粒子の粉砕・分散、化学反応などによりコロイド粒子を作製し、観察・評価してる
水中に油滴が分散しているエマルションの光学顕微鏡像
エマルションは、化粧品、食品、医薬品分野などで利用されている
地上の70%、体内の70%が水と言われていますが、均一な溶液はほとんど存在せず、その大半が分子集合体や液滴、固体粒子が分散したコロイド分散系です。すなわち、自然界や生体は、コロイド分散系から構成されていると言っても過言ではありません。コロイド分散系は、液体中に微小空間を形成していることになります。酒井研究室では、この液体中の微小空間(ミセル・液滴・気泡)を利用して、ナノメートル(nm)(10億分の1メートル)~マイクロメートル(μm)(100万分の1メートル)サイズの材料創製に取り組んでいます。
酒井研究室では、高純度コロイド材料の製造技術の開発に取り組んでいます。例えば、乳化剤を使用しない乳化技術や還元剤を使用しない金属ナノ粒子合成法の開発です。これらは、近年の環境問題やエネルギー問題などを解決し、次世代の材料創製技術になりえるものと期待しています。
コロイド分散系は、自然界、生体における重要な構成要素です。そのため、コロイド分散系は、様々な産業分野(例えば、化粧品、医薬品、塗料、洗浄剤、食品、触媒、表面加工分野など)で活用されています。