卒業研究の風景
学生の自作による実験装置。
模擬太陽光のエネルギーを光と熱に分離して利用する実験。
化石燃料の枯渇や原子力の安全性への不安からエネルギー不足に対する危機意識が高まっています。浅岡研究室では、エネルギーを無駄なく有効に活用するための技術に関する研究を行っています。 例えば、太陽のエネルギーは、太陽光発電だけでなく、熱エネルギーをうまく回収することでさらに有効に利用することができます。また、吸収式冷凍機を使うことで、今まで利用されることが少なかった80~200℃の廃熱を、冷凍や冷房に利用可能な(価値の高い)熱エネルギーとして生まれ変わらせることができます。冷凍冷房機器に蓄熱システムを組み込むことで、機器の運転条件を最適化し消費電力を抑えることが可能になります。今後、クリーンなエネルギーに依存した社会をつくっていくためには、これらの技術は不可欠です。
自然と調和しつつエネルギー不足を回避するためには、新エネルギーを開発するだけでなく、エネルギーの使用量を減らすことが不可欠です。太陽熱利用、吸収式冷凍機、蓄熱システム、ヒートポンプなど、エネルギーの有効活用の研究は、人々の未来の暮らしを豊かにします。
浅岡研究室で身につける熱の知識は、工業製品の設計などの仕事をする際にとても役に立ちます。研究室の卒業生は、空調機器メーカーや自動車関連メーカーなどで活躍しています。