既存の建物をペイントなどによって疑似的に劣化させて、その質や量に応じた評価データを収集。[地域と連携した活動]
スロープの勾配と距離によって生じる車椅子(自走および介助あり)による移動負荷を計測。[施設の利便性の見直し]
人間は自らが過ごす環境を構築するチカラを持っていて、自らがより良く感じられる環境づくりを継続してきています。しかしながら、その目的に根ざして構築された環境が思い通りに機能しないこと、新たな問題を生み出すことは少なくありません。これらの問題について考えるためには、物理的な環境を詳細に調べるだけでなく、心理的(人間の頭の中につくられる)環境の特性を把握して、それらの対応関係を慎重に推察する手続きが欠かせません。柳瀬研究室では、建築空間や都市空間を対象に『人間-環境系に関わる研究』を行っています。
上述した研究に取組むにあたっては、人間が知覚・認知している環境について理解を深めることが大切です。知覚・認知システムは、思っている以上にいい加減かつ精巧です。なぜ?どのような条件で?その性質について実験心理学的手法を用いて探求し、より良い構築空間をデザインするために活かす資料づくりが、求められています。
総合建設業・設計事務所・ハウスメーカー・行政機関・地方自治体など、自らの希望に応じて、建築に関係する幅広い分野へ就職しています。いずれの分野においても、学際的な視点から建築・都市空間について考えを深める研究経験は役立ちます。