実際には見ることが出来ないナノスケールの変形を計算機実験により検討できる。図は、欠陥を有するCNTのねじり・曲げ解析
材料内部で生じる複雑な原子構造変化なども、計算機シミュレーションによって解明できる。図は、金属ガラスに対する押し込みシミュレーションにおける原子ひずみ分布
技術発展に伴う製品の小型化により、材料に求められる寸法はどんどん小さくなっています。ナノスケール材料とは、材料寸法が数ナノメートル[nm](=10-9[m])であったり、特徴的な構造がnmレベルに存在するような材料です。材料寸法が小さくなると相対的に原子一つ当たりが占める割合が大きくなるので、材料を原子の集合体として評価する必要があります。そこで本研究室では、原子間に生じる相互間力を分子動力学法という計算手法を用いて評価し、材料の変形をシミュレーションすることで、ナノスケール材料の変形メカニズムについて検討しています。
西村研究室では、計算機シミュレーションにより、様々なナノスケール材料を検討しています。まだ実用化が困難な新素材や、機械的特性が十分に理解されていない材料が、我々の身近な材料となることで,より便利で安全な未来が期待されます。
卒業生の進路は、自動車メーカーや家電メーカーなどと多岐にわたります。本研究室で培われる材料の機械的特性の理解力や計算機を用いたシミュレーション技術の体得は、社会に出てからも役に立ちます。