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流れの中の渦は何処からくるのか?何故壊れるのか?

扁平な回転円錐上に発達する螺旋渦が崩壊し、乱流へと遷移。
この流れは、航空機のデルタ翼、後退翼上で発達する同種の螺旋渦を研究するためのモデルケースとして知られている。

上図(a-c)における螺旋渦の断面構造
[代表論文1の熱線計測より]

滑らかな流れ(層流)から様々な渦を含む乱れた流れ(乱流)への遷移は、壁面摩擦、熱伝達、流れの剥離などの性質を著しく変えるため、流体機械、輸送機械の効率に直結する問題として研究されてきました。こういった渦は、そもそも何処からくるのでしょうか?渦は何処まで成長するのでしょうか?これらの渦の発生、成長、崩壊を工業的な応用に適する様に制御することはできるのでしょうか?当研究室では、そんな疑問に答えるべく、同学科の松原雅春教授と協力し、3次元的な渦の特性に関する研究をしています。

研究から広がる未来

渦の性質の根本的な理解は、流れや関連機器を効率的に設計・制御するために不可欠です。単純なモデルを用い、特に曲がった・回転する表面上の渦を研究しています。これらは、タービン、プロペラ、遠心分離機、風力発電所等、実社会に多く見られるものです。

卒業後の未来像

実験・結果解析を通じて、流体力学以外にも電子工学、光学、プログラミングを使った制御など様々な学問を学びます。こういった経験からこれまでの専門分野に縛られない問題提起、解決ができることで、様々なキャリアが拓けます。

機械システム工学科 加藤 賢太郎 助教 Link

2017年、慶應義塾大学で工学博士学位を取得後、2021年まで王立工科大学(ストックホルム)で研究員として働き、2022年度から現職。
流体力学、特に渦の統計量、構造解析、光学計測手法、流体制御に関する研究に従事。

【私の学問へのきっかけ】
物を設計したり作ったりするのが好きで、中学生の時に自分で飛行機を作りたいと思い、ライト兄弟の伝記、航空力学の本を読み漁りましたが、独力では理解できず、基礎から系統的に勉強をすることの大切さを知りました。また、大学で力学を学び、海外留学、研究を経て、環境問題や社会問題に自由かつ戦略的にアプローチをする研究者や技術者と出会い、自分もできること、今、自分にしかできないことをするのに人生を使いたいと思いました。

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