自然災害による橋桁の流出
橋などの道路網の損傷に対して、生存者・負傷者の迅速な救助・救援を可能とするためにも、新しい橋復旧システムが必要である
展開構造物を利用した折畳んだ状態で現場まで輸送できる「シザーズ橋」の開発研究の例
道と道を繋ぐ「橋」。もしこれが災害でなくなってしまったらどうなるでしょう。復旧活動・救援活動と様々な活動場面に影響を与えてしまいます。近広研究室では、橋の防災・減災を対象に、①:迅速復旧可能な新しい橋の技術開発、②:地震や座屈などの問題に対する橋の上部工・下部工の安全性評価を行っております。例えば、①では右図のように、橋を速く架設する手段の一つとしてシザーズ機構と呼ばれる展開構造物を応用した橋の開発研究や、②では橋脚内にコンクリート充填された鋼製橋脚の耐震性評価を行っています。
シザーズ構造をはじめとした展開構造物の応用研究は、土木分野でまだ多くありません。当研究室では、このシザーズ橋の動的問題・地震時挙動・構造最適化などを通じて現場安全性を評価しています。また橋本体だけでなく、鋼製橋脚などの下部工の耐震性評価も行い、設計指標を探っています。
当研究室の卒業生は、官公庁・鉄道会社・建設会社など多岐にわたっています。特に、研究成果やその知識を活かし、橋の維持管理に携わったり、専業メーカーに就職する学生も大勢います。