長野市内で展開する空き庭の有効活用を目的とした実践型プロジェクト「まち畑プロジェクト」のイベント風景
まち畑プロジェクト第3弾「ヤギのいる庭」の設計提案が全国設計競技「SDレビュー2018年」で入賞!
日本に限らずに世界中で、経済成長を前提とした資本主義的な都市構造の仕組みが揺らぎ始めています。結果的に、再び「人間」を中心とした都市への復興が、様々な都市で再考され始めています。経済成長下で蔑ろにされてきたヒト・モノ・コトを貴重な地域資源とみなして、現代社会・都市構造に応じたカタチで応用していく姿勢が重要だと考えます。マクロな理論研究の基盤を欧州(特にスペイン地方都市)に置き、ミクロな実践プロジェクトの基盤を長野市に置いています。その両輪を機能させて研究や設計を行うスタイルが私の研究室の特質だと思います。
理論研究に留まらず、実際に課題を抱える地域で、課題解決に繋がるような建築物や工作物を地域住民と一緒に創っていくことを重視しています。その活動に地域住民が刺激され、各々が主体的にまちづくりに関わるようになり、地域が活性化されていく。そんなことが至る所で起る未来を想像しながら、実践しています。
地方創生が謳われる昨今、従来通り大企業に就職することが理想とは限りません。重要なことは、どのような状況下に陥っても豊かな生活を維持できるスキルを身につけることです。グローカルな研究・実践を通じ、そのようなスキルの習得を期待しています。