信州大学 工学部 物質工学科 無機・分析化学講座



教授  樽田誠一 staruta(at)shinshu-u.ac.jp (atを@にかえてお送りください)

助 教  山口朋浩 mtmouth(at)shinshu-u.ac.jp (atを@にかえてお送りください)



大学院修士課程 12名(M2:6名,M1:6名)
学部4年生        9名


●研究目的
 本研究室では、セラミックス(無機材料)の材料設計から合成プロセスさらに材料物性に関する研究を行っています。これらは材料の高性能化,新機能や合成条件の探求,プロセスの省エネ・低コスト化を目的としています。最近は、環境,健康をキーワードとした研究を押し進めています。このような研究を通して、教育・研究成果を社会に還元することを目指しています。

●研究分野
(1)応用分野
多孔質材料,土木・建築材料,生体材料,構造材料,複合材料,環境関連材料

(2)物質
層状化合物: マイカ,架橋雲母
多結晶体,焼結体: アルミナ,スピネル,マイカ,マグネシア
結晶化ガラス: マイカ,アパタイト
その他: 天然ガラス発泡体,粘土,無機系廃棄物,リン酸アルミニウム,多核ヒドロキソ錯体

(3)合成プロセス
ゾルゲル,焼結,成形(プレス成形,鋳込み成形),固体間反応,イオン交換,低温合成

(4)物性
機械的性質(強度,硬度,破壊靭性値,弾性率,加工性(快削性)),熱的性質(熱膨張率,熱伝導率),化学的性質(密度,比表面積,細孔特性,イオン交換性),磁気的性質,光学的性質

●特徴
 本研究室では、いろいろな種類のセラミックスを取り扱っていますが、その中でもマイカ(雲母)に関する研究は、物質工学科の前身である工業化学科の時代(40年以上も前)から始められ、非常に多くの研究実績を積み上げてきています。最近では、マイカの組成や層間を制御することによる機能化,マイカを複合化したセラミックス焼結体の研究を行っています。

●主な研究テーマ
・天然ガラス発泡体を利用した多孔体の合成
・セラミックス/マイカ複合体の作製と性質
・マイカ系結晶化ガラスの作製と性質
・アルミナの成形,焼結
・マイカセラミックスの低温合成
・イオン交換能をもつ機能性多孔体の合成
・活性アルミナのメソ孔制御
・多核ヒドロキソ錯体を利用するセラミックプロセシングの開発