平成21年度卒業論文
 小原 達也

天空率を考慮した土地被覆別熱収支に関する研究


研究背景と目的

近年、日本の多くの都市において、ヒートアイランド現象が顕在化してきており、その対策として建築環境レベルでは屋上緑化や壁面緑化、クールルーフなどといったものが採用されている。ヒートアイランド現象が起こる原因として、人口排熱の増加、地表面被覆の改変、建築の高層化・気密化、大気汚染による温室効果などが挙げられるが、これらは地表面からの蒸発量や反射率、宇宙へ抜ける放射量を低下させ、地表面被覆や周辺建物の表面高温化や蓄熱量増加を招き人工排熱増加を促進させるという悪循環を生む。そのため、地表面付近の放射収支特性・熱収支特性を把握し、地表面においてどのような熱の移動が起こっているのかを知ることは、都市環境を進める上で重要になってくる。そこで本研究では長野市市街地における実際の土地利用に即した土地被覆分類別に天空率を考慮した地表面熱収支を捉えていく。また合わせて天空率の違いによって熱収支にどのような関係の変化が表れるか把握することを本研究の目的とする。





論文TOPに戻る場合は、 Laboratory Subjects をクリックしてください。