平成17年度修士論文
 星野 宗久

交差点周辺における大気汚染の面的把握と
最適信号制御に関する研究


研究背景と目的

近年の都市環境においては、自動車交通需要の増加に伴い、大気汚染や道路交通騒音が進行してきている。特に、交差点周辺においては、渋滞の発生や加減速による速度変動が大きいためにこのような影響を受けやすい。道路交通環境問題を改善するために、自動車の排ガス規制や騒音規制が行われているが、未だ十分とはいえない状況である。従って、交差点周辺の大気汚染濃度の分布状況を明らかにした上で、交通流制御により環境負荷の低減を行っていくことが重要であると考えられる。本研究では、環境負荷を低減する信号制御方法を検討するために交通流シミュレーションを使用し、交通流シミュレーションの再現性について検討を行った。その上で、大気質濃度について、実測結果とシミュレーション結果とで精度検証を行い、次に、シミュレーションにより信号制御を変更して環境負荷の低減効果について検討し、最終的には季節・時間帯別平均濃度による長期的な評価を行うことを目的とする。なお、交通流シミュレーションの再現性検証のため、長野県で4地域、愛知県で2地域の計6地域を対象に交通流、大気質、気象に関する実測を行った。また、交差点周辺における大気汚染の濃度分布状況を把握するために、長野市小島田において交差点周辺の250m×250mのエリアを50m毎のメッシュで区切り、大気質の実測を行った。図−1に各実測対象地域の概要図を示す。また表−1に各地域における実測時間帯を示す。





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