近年、自動車交通需要の増加に伴う大気汚染が進行してきている。交通流制御による渋滞緩和や自動車の排ガス規制によって環境負荷を低減する方法がとられているが、未だ十分とはいえない状況である。また、既往の研究により、交差点周辺の大気汚染濃度に関して時系列変化を捉えることが可能となっているが、これまでは交差点周辺の一点のみでの実測と予測を行っている為、複雑な濃度分布を示すことが予想される交差点周辺の大気環境を評価するには限界がある。そこで本研究では、後背地までを含めた大気汚染濃度の予測精度を検証する。次に、長野市小島田・荒木・七瀬、名古屋市中切町、岡崎市大平町の5地域において濃度の分布状況を面的に予測し、風などの自然条件や交通状況、道路形状と濃度分布との関係について検討することを目的とする。 |