日本の都市は90 年代半ばにかけ急激な郊外化により、中心市街地が衰退し、郊外の農地に住宅が多く建設された。郊外化は交通エネルギーの増加を引き起こしており、特に交通エネルギーが高い自動車では依存度の高い地方都市圏において大都市圏に比べ特にその傾向は顕著である。都市間の移動が日常である日本の都市では1都市だけではなく都市圏全体の移動エネルギーの分布を把握しておく必要がある。しかし、既往の研究では1都市圏において単一に把握しているものだけで、他都市との比較は考慮されていない。 そこで本研究では長野を代表とする地方6都市圏7中心都市において交通エネルギーの指標であるトリップエネルギーを、都市圏パーソントリップ調査を用いて算出し、都市圏においてTE 分布図を作成し、都市間においての考察を加える。 |