地形的特徴

地形
 地形は低地、扇状地、山地、丘陵地の3分類に大別され、盆地を縦断して北流する千曲川を中心に配列されている。
 低地は千曲川に沿う一帯で、わずかな高まりをもつ自然堤防部分と、低湿な後背地や旧河道部とがあり、一般に地盤は柔弱である。
 扇状地は千曲川沿岸の低地の両側に支流からの堆積物で構成され、比較的粗粒の砂礫からなり、低地より相対的に地盤は硬質である。
 山地・丘陵地は本市の東部、西部の山間地で、地盤は盆地底より硬質であるが、急峻な地形、山地の風化、侵食により地滑り等の被害が発生しやすい。

傾斜
 長野市の傾斜地は市の北西部・南東部に集中し、犀川・千曲川流域の大部分は平坦地となっている。
 北西部は裾花ダム周辺に傾斜区分40℃以上の急傾斜地が存在し、平坦部とのわずかな緩傾斜地を除くと20〜40℃の傾斜地となっている。
 犀川南側の篠ノ井信里・信更町は傾斜区分8〜15℃の緩傾斜地となっている。
 南東部は殆ど傾斜区分20℃以上の急傾斜地が広がっている。

地質
 長野盆地東方の河東山地は、多量の海底火山噴出物を含む第三紀中新世(今から約2千年前)の黒色泥岩が広く分布し、これを第四紀(今から二百年前)の火山噴出物が不整合に覆っている。断層は北西ー南東方向に連続するものの他、小規模なものが多数存在する。
 盆地西方の河西山地泥岩、砂礫およびこれらの互層からなる第三紀の堆積岩類が分布し、また第4紀初等の南部の高雄山、篠山、北部の飯綱山の火山活動の噴出物が広く分布している。盆地西縁に沿って走る大規模な断層は、現在もなお活動中と推察される。

植生
 山地は森林が大部分でクリ・ミズナラ、コナラ、アカマツ等の代償植生とカラマツをはじめスギ・ヒノキ等の植林地が占めており、農地も多くみられる。平野部では殆どが農地或いは宅地化されている。

河川
 長野市の河川は1級河川が29河川、総延長213.5qで信濃川水系に属している。