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工学基礎部門応用物理学教室


応用物理学教室から皆さんへ

 応用物理学教室では,工学部の学生や大学院工学専攻の学生が各自の専門科目を学ぶ際に必要となる物理学の講義と実験を担当しています.各教員は応用物理学分野における研究テーマを持っており,卒業研究,修士研究,博士研究の研究指導も行っています.

研究テーマ

 応用物理学教室教員の研究テーマは下表の通りです.

教員名  研究分野  研究内容 
 澤田圭司 核融合プラズマに関するシミュレーションや分光計測  核融合プラズマ中の原子・分子の反応過程の研究を行っています.核融合発電は高温・高密度のプラズマ中の核融合反応により発電を行うもので,安全であり,さらに燃料である重水素がほぼ無尽蔵にあることから次世代の発電方法として期待されています.現在,核融合実験炉の容器中心部では1億度以上のプラズが生成され,核融合発電が可能となるレベルに達しています.しかし定常運転時の容器壁の熱負荷の克服が大きな課題です.容器壁付近に存在する原子や分子は,高温・高密度プラズマから容器壁を守る緩衝材になる可能性があります.澤田研究室では,プラズマから放射される光の解析やシミュレーションにより原子や分子の反応等の理解を深める研究を行なっています.核融合科学研究所などとの共同研究もおこなっています.
 榮岩哲二 磁性超微粒子の薄膜化およびシリカカプセル化磁性ナノ粒子に関する研究  現在の情報化社会を支えているのは半導体を中心とする電子の流れ(電流)を制御する電子デバイスです.更なる省エネルギー・高速化の切り札として電子のスピン情報を活用するスピントロニクスデバイスが期待されています.榮岩研究室では,スピントロニクスデバイス材料として,磁気ナノワイヤー或いはドットが絶縁体を介して規則配列したナノ構造体に注目し,その材料開発研究を行っています.規則的なナノ構造を作るために,界面活性剤(石鹸)の自己組織化によって生み出されるハニカム構造の活用も進めています
 川原琢也 惑星大気光学リモートセンシング手法の開発
レーザー光を用いた超高層大気観測
 地球物理という理学の研究分野で,宇宙と地球大気の境界領域である中間圏界面(高度80-115km)の大気の研究を行っています.川原研究室では,「オーロラの街」と呼ばれる北極圏ノルゥエーのトロムソに,他大学と共同開発した極めて高性能なLIDAR(レーザ光を用いた観測装置)を設置し温度や風を測っています.