基礎の数学(5) -- I、(6)  -- I 履修者への連絡用ページ(担当教員の名前はこちらで確認してください)


・基幹(5)-- I クラスの発表タイトルはこちら

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・次はある学生さんが7月後半にレポートとは関係なく送ってくださったメッセージ(原文のまま)です。


 基礎の数学の講義、とても楽しかったです。与えられたものをそのままにしておくのではなく、さらに1歩 踏み込んだところまで考え、悩み、自分なりの結論を見つけることによって初めて自分の知識として得られるものがあるのだと思いました。他の人と話し合うこ とで初めて気づくことができる側面があるのだと思いました。その他にも多くのことを思いました。今回触れた数学はほんの一部にしか過ぎないと思いますが、 それでも数学に対しての考え方・取り組み方が変わるには十分多くのことを学びました。学ぶということそのものについて学んだ、と言っても正しいかもしれま せん。
 大学に入学して一番初めの講義がこの講義だったため、私にとって本当の意味でのスタート地点です。ここから誰にも負けないぐらい頑張っていきたいと思います。2,3ヶ月ほどの短い期間ではありましたが、数学を含めた様々なことを教えていただきありがとうございました。

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(レポート14より)

基礎の数学では、数学の本当に初歩の初歩を学んだと思う。しかし初歩とはいえ、数学を学ぶ上では必要不可欠な要素でもあった。定義や公式を学んだというよ りは、問題を解く際の考え方を学んだような気がする。この講義の中では、自分はすでに「知っている」と思っていたのに実は大切なところは何もわかっていな かったのではないか、と思うことが多々あった。大学に入ってすぐにそのことを知ることができて良かった。(193文字)
(基幹(6)- I クラス、宇田糸織、レポート14のうちの第3部より抜粋、原文のまま)

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・次はある学生さんによる,オンデマンド講義の一連のレポートの一部抜粋です(原文のまま).

オンデマンドコンテンツ2-3の感想
 前半には「集合」を「ものの集まり」と定義することに関する話があった.説明されると納得するが,つまらないことのようで非常に難しいことであると思った.数学というより哲学のようであると思った.また,後半にはpqを用いた排中律・背理法の話があった.これは論理記号を巧みに使っていて美しいと思った.命題を見ただけでは意味を捉えられないが示すと分かった.前半後半共に論理の面白さを感じられる内容であった.(199)

オンデマンドコンテンツ4-2の感想
 4-1で考えた複素平面に関して,今度は掛け算・割り算を考えた.4-1の感想で「不都合が生じないのかが疑問」と述べたが,積や和を考えてみると,不都合が生じないどころか好都合なことばかりであった.複素数はsincosを使って表すことができるように,また,掛け算・割り算を考えたときに美しい結果になるように定義されたものなのか.そうでないとすれば素晴らしい偶然であり,数学はなんて美しいものなのだろうと思った.(195)

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・次はオンデマンド講義に関するレポートです。学生さんが学び取っていく姿に担当教員もしばし感動し,背筋を正される気持ちです。


 オンデマンド授業(複素数)を視聴して
複素数の和の意味、積の意味をベクトルと対応させて説明できることにとても関心を持った。高校生の頃は「公式、約束だから」という理由で計算を単純に行っ ていただけで、「意味」などは全く考えていなかった。当たり前だと錯覚している概念をもう一度その意味から考え直してみることの大切さを学んだとともに、 「数」である複素数を「平面」の問題に置き換えて考えるという数学者の工夫に驚きを感じた、有意義な機会だった。(197字)
(基幹(5)- I クラス、鶴見裕之(レポートより原文のまま抜粋))

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以下は、第十回講義に対する感想文です(レポートより抜粋、原文のまま)。

第十回講義オンデマンド第二回感想文

今回の講義では、排中律について学んだが、これは感覚的には当たり前のことのように思える。命題には真と偽のどちらかしかなく、真と偽とは両極端なもので あり、その中間などはないからである。そしてこれを基本として背理法というものが成立しているということは非常に納得のいくものであった。矛盾を探すこと は、正しいことを言うより簡単な場合が多いので、背理法は非常に有用な証明方法だと思った。(187

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・次はある学生さんが担当教員に提出された小論文です。不思議さは興味を生みます。不思議さを大切にして、一緒に学んでいきましょう(第6回終了以降提出、原文のまま)。

前の授業で、はじめてオイラーの公式の存在を知って、少し自分でも調べてみたのですが、eと三角関数が結びついている式など今まで見たことがなかったし、 結びつくとも思っていなかったので、驚きました。この公式は更に複素解析や物理学、電気工学など様々な部分で応用されているようなので、更に興味深いと思 いました。eは無理数だし、定義も極限を使っていて、わかりにくそうなのに、実際よく応用されていて不思議に感じます。(200字)


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・以下も第三回の講義後、ある学生さんが提出されたレポートの一部です。担当教員は大変考えさせられました。真剣に講義に取り組む姿勢に、担当教員は、よ り一層の努力と配意の必要性を感じました。一緒により良い講義を目指していきましょう。皆さんは講義後どんなことを考えますか?(以下、レポートより一部 抜粋、原文のまま)

 証明は式だけでなく言葉で説明していくのが難しいです。生徒が前で発表するのを聞いて、自分の解答と異なる解き方を知り、何が違うのか考えました。自分の解答は言葉が足りていず、他生徒の解答を参考に付け足しました。
 意欲的な生徒が多く、発表では先生と議論していたり、簡単に流してしまう事実にも目を向けなければならないと思いました。また、証明では一回仮定した事実が矛盾することから示すことが有効であると感じました。
  (200字)

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・次は第三回の講義の終了後、ある学生さんが提出されたレポートです(原文のまま)。皆さんも講義について思考を深めたり、友達と議論してみてはどうで しょうか。また、6月中に公開しているオンデマンド講義では対偶や背理法を詳しく扱っていますので、そこで再度学習しましょう。

タイトル 元の命題と必ず真偽が一致する対偶の不思議

命題の対偶の真偽を調べて、命題の真偽を導く方法を授業でよく見かけた。この方法は便利だ。何でも食べられるならばナスも食べられる、ナスが食べられない ならば何でも食べられるのではないという日常的な事柄の命題とその対偶を一つ作ってみた時も、これらの真偽は一致する。前者は大きなスケールで始まり肯定 的な内容であるが、後者は小さなスケールで始まり否定的な内容である。それでも真偽が必ず一致するのは面白いと思った。(200字)


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・次は第1回目と第4回目の講義について、ある学生さんが提出されたレポートの一部です。刺激とともに、いろいろと考えさせられました(レポートの抜粋は原文のまま)。

TITLE:数学と美意識(第4回分)
日本の和算はなぜ独自に発展できたのだろうと疑問に思った。それは、日本には特有の美意識があり、それが独自の文化を築き、和算を発展させたとよく言われ る。例えば、日本特有の文化として和歌や俳句がある。和歌や俳句は限られた字数の中に情景を精巧に表す。これは、数学における「ある事象を数式に厳密に表 す」ということに似ていると思う。つまり、日本特有の美意識といった観念は、数学にも通じるのではないだろうか。(197文字)


TITLE:数学の証明の厳密性について

基礎数学の第一回授業を受け、証明の厳密性について考えさせられた。というのも、大学受験の際に一応の証明は訓練してきたつもりであり、それで良いと思っ ていたからである。しかし、実際に授業を受け、自分の証明がいかに曖昧であるか、それに比べて先生の証明がいかに厳密であるかを思い知った。数学では論理 の流れとその厳密性は大切である。それ故、今後の証明では、証明が厳密であることに注意しつつ取り組みたいと思う。(198文字)



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6月の連絡:


担当教員はクレイ数学研究所、及び科研費(23740062)の援助により、6月にオーストリアで研究に従事することになりました。そこで、その期間は早 稲田大学オンデマンドによる講義で代えることにしました。履修者はインターネットを使ってコースナビから講義ごとのビデオを視聴してください。担当教員は 普段の講義のように皆さんのレポートを毎週採点します。皆さんの学習の便宜のため、ビデオはコースナビさえ使える環境にあれば、いつもの講義時間だけでな く、約一ヶ月いつでも何度でも見られるようにしました。

また、普段の講義のように、公開での質問や議論の機会を設けるため、掲示板をコースナビに置きます。ここではビデオをみて気のついたこと、考えたことを自 由に発言できます。質問は個別にも受け付けますが、友達同士で議論したい場合は掲示板に書き込むのも一つの方法です。うまく利用してください。

早稲田大学は素晴らしい設備があり、このようなことが実現しました。担当教員はコンテンツ作成に関して尽力くださった早稲田大学スタッフの方々に感謝する次第です。

担当教員と皆さんによって、これがよい学習の機会となるように、一緒に努力していきましょう。

担当教員

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