本プログラムでは理科分野の教員養成を取り上げ、質を保証するための成績評価や補完教育を試みた後、教員養成課程の全分野への適用を図る。
学問的知識・能力に基づいて教材開発等に適切に対応できる理科基礎力と理科授業の臨床場面に適切に対応できる実践的指導力を兼ね備えた「理科の伝道師」の育成を目指す。
近年、理数教育の質・量両面の充実の必要性が指摘されてきており、理科が好きな子どもの裾野を広げ、知的好奇心に溢れた子どもを育成するために、理科の学問的知識・能力に裏付けられた実践的な指導力を有する教員の養成が求められている。
理科教育の3つのフィールド(モデル模擬理科実験室、信州の自然、学校・地域)を用意し、それぞれのフィールドで獲得できる多彩な学修内容・形態を体系的に組み合わせることにより、問題発見力、実験企画力、フィールド学習の省察力、実践的指導力という、理科教員に必須の高度な専門性と豊かな指導力を備えた初等・中等理科の教員養成を目指す。
本プログラムでは、新たな取り組みとして
1) 入学者の学力水準の的確な把握と補完教育の充実
2) 科学的な自然観、自然科学の基礎的な知識・技能、理科授業の実践的指導力の段階的な修得のために、
3つのフィールドで展開される体系的な学士課程カリキュラムにおいて、
3) 学生の体系的な学びをチェック(2年進級時、4年進級時及び卒業時)で学士課程でつける力を評価する
評価システムの構築に取り組む。
「理科の伝道師」としての質の高い理科教員を保証する。
本プログラムにより、理科教育分野の学生は、卒業時までに理科の学問的知識・能力に基づいて教材開発等に適切に対応できる理科基礎力と、将来担当する理科授業の臨床場面に適切に対応できる実践的指導力を、カリキュラム・マップと認定試験によって自ら自己評価しながら、客観的な力量として修得することができる。
また、彼らは、理科の授業を企画、促進できる中核的な役割を果たし得るリーダー(「理科の伝道師」)となることが期待され、教員養成のニーズに応えることができる。
教員養成GP(平成17~18年度)
「臨床の知」の実現-蓄積する体験と深化する省察による実践的指導力の育成-
・「臨床教育推進室」の設置
・フォーラムとシンポジウムを計7回開催
・臨床経験科目の指導体制(特に、リフレクション演習)の構築
大学院GP(平成19~21年度)
授業研究アリーナで共創する「臨床の知」
・アクションリサーチのできる現職教員の養成
・教科専門教員と教科教育教員によるチーム指導体制の構築
・フォーラムを2回開催(H20.8まで)
学内版GP(平成20年度)
フィールドで培う質の高い教員養成
・高度な専門性...補完教育の充実
・豊かな実践力...初等理科、中等理科科目への現職教員参画・認定試験項目の検討
学内版GP(平成21年度)
フィールドで培う質の高い教員養成
・ディプロマ・ポリシーに基づいたカリキュラム・マップの作成
平成21年度版理科カリキュラム・マップはこちら
卒業時まで
・理科基礎力と実践的指導力を、カリキュラム・マップによって自ら自己評価しながら修得
小学校において
・理科を専門としない教員の範となるような中核的な役割を果たし得るリーダー(「理科の伝道師」)となる
中学校において
・理科主任として活躍できるような中核的な役割を果たし得るリーダー(「理科の伝道師」)となる
教育学研究科におけるFD活動
・理科教育専修の「授業研究」の改善→学部の授業への適用
教員養成GPでのFD活動
・臨床教育推進室を中心とした教育改善に加え、ワークショップ、国際シンポジウムの開催
教育課程委員会によるFD活動
・自己点検・評価の一環として、授業ピア・レビューを、平成20年度は6回、平成21年度は13回実施
(ベスト・ティーチャー賞の設定)