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小坂 壮太郎 先生(信濃毎日新聞株式会社 代表取締役社長)の講義が行われました

小坂 壮太郎 先生(信濃毎日新聞株式会社 代表取締役社長)の講義が行われました

2018. 12.12

  • 経営者と企業

 平成30年度「経営者と企業」 第8回の講義として、信濃毎日新聞社 代表取締役社長 小坂 壮太郎氏が12月12日、「ジャーナリズムは、あなたの道具だ!」と題してお話しされました。

 同社は長野県の地方紙(県紙)である「信濃毎日新聞」を発行しており、2018年の発行部数は47万部、1873年(明治6年)の創刊から145年という長きにわたり、長野県一円に日々の暮らしと密接につながるニュースや生活に役立つ情報を届けています。
 明治6年の創刊は日本で3番目に古く、南北に広い県内各地に本支社・支局を持ち、県民の主読紙として高い購読率を誇っています。国内には地方紙のない県もあれば、福島県や沖縄県のように勢力が拮抗する地方紙が2つある県もあると、御紹介いただきました。
 読売新聞や朝日新聞、毎日新聞等の全国紙の視点は「東京が起点」であるのに対し、信濃毎日新聞はあくまで長野県に軸足を置いた紙面作りをされており、北陸新幹線が金沢まで延伸されたニュースを例に、視点の違いで記事がどう変わるか、お話しいただきました。小さな村であっても取材し、「権力監視」を怠っていないことも教えていただきました。

 民主主義には十分な情報が必要であり、情報を必要とする主権者に新聞が提供できるものは、①正確な情報(真摯な取材姿勢)②多面的な情報③情報の意味を理解するための補足的情報④膨大な情報を効率よく吸収するための仕組み⑤情報を咀嚼するための時間-と述べられました。さらに、判断基準の根底には日本国憲法があるとし、ジャーナリズムに携わる者が特に意識するいくつかの憲法条文(基本的人権の尊重、個人の尊重、法の下の平等、表現の自由など)を挙げられました。

 近年、日本のみならず世界各地で起きた印象深いニュースをいくつか取り上げ、新聞記事や雑誌・著書、当事者のコメント等を紹介しながら、自己責任論によるバッシングが起きる風潮、一方的なものの見方がもたらす危うさについても解説。意見の異なる人同士が十分な話し合いを通じ、妥協し合い、お互いに我慢できる水準を探る手法が民主主義だと説明されました。政治からスポーツ、芸能まで幅広い分野の問題提起に耳を傾ける学生の姿は真剣で、講師の発言は政治経済・法律を学ぶ学生にとって大変、有意義なものとなりました。

 最近はインターネットの普及により、新聞を購読していない家庭もあり、今までは新聞で得ていた情報源をインターネットのみに頼る傾向があると述べ、それによる危険性(匿名性・玉石混交・商業主義・クイックレスポンス)を挙げられました。熟慮することなく過激な言説に同調しがちになって、憎悪と不寛容が増幅される点も指摘されました。新聞を読むことで読解力が高まり、社会情勢や経済・その他ニュースを深く考える機会を得られるとして、試読制度(試し読み)を御紹介いただきました。

 経済学・法律学を中心に学ぶ当学部の学生にとって、地元の新聞発行に携わる有識者からの講義は大変貴重なものとなりました。

  • 信濃毎日新聞(株) 代表取締役社長 小坂壮太郎氏
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